経営者をセミナー集客する場合に、どの程度の費用(企業としての予算)を掛けるのが適切なのでしょうか?
経営セミナーを数多く行っている方でも悩まれることが多いと思います。
そもそも、自社で保有しているリストに対してメール配信を行って経営者をセミナー集客している場合は、お金はほとんど掛かりません。しかし、それだけではセミナー集客ができなくなった場合、あるいはそのようなリストを保有していない場合、経営者のセミナー集客にはコストが発生します。
では、経営者をセミナー集客するためのコストは、どのくらいの費用に収まるように考えるべきなのでしょうか。この記事では、かけられる費用の上限を逆算で求める方法を解説します。
集客コストの実例を知る
例えば、経営者をセミナー集客するためにDMを郵送する場合、送料と印刷代などを考慮すると、1通あたり100円はコストが掛かります。仮に200通送って、1社のセミナー集客ができたとしても、セミナー集客1社あたり2万円の集客コストが掛かる、という計算になります。
リスティング広告についても、例えばクリック単価が150円だとして、200回クリックがあれば1社セミナー集客できるとしたら、セミナー集客1社あたり3万円の集客コストが掛かります。
また、
「急な商談が入ってしまった」
「社内トラブルの対応をしなければならない」
といった理由で当日キャンセルする方も必ずいらっしゃいます。
無料のオンラインセミナーの場合、キャンセル率は平均35%前後です。つまり、申込ベースで1社2万円だったとしても、実際に参加した1社あたりで計算すると約3万円になります。リスティング広告の例であれば、3万円が約4.6万円になる計算です。
このように、経営者を1社集客するには数万円単位のコストがかかります。では、この金額は妥当なのでしょうか。そもそも1社あたりいくらまでかけてよいのか、次に考えていきます。
かけられる費用はバックエンド商材の価格から逆算する
経営者をセミナー集客するために掛けられる費用・コストの決め方は、経営セミナーを通じて販売したい商品・サービスの価格から算出します。
①販促予算を決める(粗利の20%が目安)
販売する商品・サービスは、コンサルティングや研修、講座、システムなど、あなたの事業内容によって変わりますが、その販売価格のうち、どれだけの金額を販売促進コストとして拠出できるのか、を決めましょう。
例えば、コンサルティングを提案なさっている場合で、6ヶ月間のコンサルティング料金が200万円だとします。そのうち、どれくらいを販売促進予算として割くことができますか?
コンサルティングのような100%粗利益の商材の場合は、20%くらいが適切だと言われています。しかし、原価が含まれている場合は変わってきますので、粗利益の20%を目安にお決めいただくと良いと思います。
そのため、上記の事例であれば、販促コストの目安は、200万円の20%で40万円になります。
②成約率から1社あたりの上限を算出する
次に、その商品をセミナーで提案したときに、10社の参加者から何社の契約が取れるのかを考えます。
仮にそれが、1社(成約率10%)とした場合、10社集客に対して、1社契約分の販促コスト(40万円)を拠出できることになりますので、1社のセミナー集客(参加)に対して、4万円を掛けることができる、という判断になります。
あるいは、2社(成約率20%)とした場合なら、10社集客に対して、2社契約分の販促コスト(80万円)を拠出できますので、1社のセミナー集客(参加)に対して、8万円を掛けることができます。
③人数を絞れば、かけられる金額は2倍になる
なお、この成約率は参加人数によって大きく変わります。私たちの実績では、参加者が10名を超えると成約率は下がり、10名程度に抑えた場合は20%前後になることもあります。
つまり、人数を絞ることで、1社あたりにかけられる集客コストの上限が2倍になるという計算です。
参加人数と成約率の関係は「経営者向けセミナーの最適な集客人数は10名|集客目標の立て方」で詳しく解説しています。
このように、商品・サービスの価格、および、経営セミナーからの成約率をもとに、皆様も経営者をセミナー集客するために掛けられるコストを算出してみてください。
成約率が分からない場合は10%で仮置きする
ここまでご説明したところで、初めてセミナーを開催する主催者の皆様にとっては、「セミナーを開催した後、どれくらいの確率で購入・契約に繋がるかが分からない」とお感じになるでしょう。
この場合、最初のうちは仮説を立てて、設定するしかありませんので、成約率10%(10社のセミナー参加者のうち1社が商品・サービスを購入・契約する)で考えてみましょう。
もちろん、商品・サービスの内容・価格によっても変わります。価格が安くて導入しやすい商材であれば20〜30%になるかもしれません。そのため一概には言えませんが、価格が100万円を超えるようなものであれば、まずは、成約率10%を目安にしてみましょう。
これは私たちの実績にもとづく数値です。年間600回以上の経営セミナーの集客に携わっていますが、全体を平均すると成約率は10%程度になります。前述のとおり、人数を10名程度に絞れば20%前後まで上がる傾向がありますが、まずは平均値である10%で計算しておくのが安全です。
算出した金額を、集客手段の選択に使う
ここまでで算出した「1社あたり◯万円まで」という金額は、単なる目安ではありません。集客手段を選ぶ判断基準として使うことができます。
例えば、先ほどの例のように「1社あたり4万円まで」と算出できたのであれば、以下のような判断ができます。
・DM:申込ベース2万円、参加ベース約3万円 → 上限内に収まる
・リスティング広告:申込ベース3万円、参加ベース約4.6万円 → 上限をわずかに超える
・セミナー集客代行:申込ベース1万〜2万円、参加ベース1.5万〜3万円 → 十分に収まる
このように、上限を超える手段については、単価を下げる工夫をするか、あるいは使わない判断をせねばなりません。逆に、上限内に収まる手段から優先的に使うのです。
もちろん、無料でできる手段があるのであれば、そこから着手すべきです。集客手段の全体像は「経営者をセミナー集客する7つの方法|無料でできる手段から解説」で解説しています。
なお、セミナー集客代行は成功報酬型であれば、集客できた分だけの支払いで済むため、予算管理がしやすい手段です。ただし会社によって料金体系も集客方法も大きく異なりますので、「経営者向けセミナー集客代行の選び方|3つのチェックポイント」もあわせてご覧ください。
まとめ
経営者を1社集客するのに、いくらまでかけてよいのか。その上限は、次の手順で算出できます。
1.販売したい商品・サービスの価格を確認する
2.その粗利益の20%程度を販促予算とする
3.想定する成約率(分からなければ10%)で割る
4.参加ベースで考える(キャンセル率35%を見込むと、申込ベースの約1.5倍のコストになる)
例えば200万円のコンサルティングであれば、販促予算は40万円。成約率10%なら、1社あたり4万円までかけられる計算になります。
この金額が決まれば、どの集客手段を使えるかも自ずと決まります。上限を超える手段は見直し、収まる手段から優先的に使いましょう。
そして、成約率は参加人数によって変わります。人数を10名程度に絞れば成約率は上がり、かけられる金額の上限も上がります。予算を増やすより先に、まず人数設計を見直すことをおすすめします。
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