法人向けに営業活動を行っている企業では、新規顧客の開拓手段として経営セミナーを企画・開催するケースが多いです。そして、より質の良いリード獲得につなげるために、経営者や役員など、決裁権者をセミナー集客しようと注力なさっています。
そういった方々からよく聞かれるのが、
「どんなテーマだと経営者をセミナー集客しやすいですか?」
という質問です。
私たちは、毎年600回以上の経営セミナーの集客に取り組み、年間26,000名以上の経営者をセミナー集客しています。しかもセミナーテーマは、売上アップや人材育成、後継者育成、M&A、資金調達、助成金、AI活用、組織づくり、マネジメント、リスク管理、税務・法務、新規事業、マーケティング、経営戦略、事業承継、節税など、多岐に渡ります。
そのため、「様々なセミナーの集客をやっているのだから経営者がどういうテーマのセミナーを好むのかをよく知っているだろう」と思われて、上記のような質問をいただくのだろうと思います。
厳密には、経営者一人ひとり、関心事が異なるので全ての経営者にヒットするセミナーテーマというのは存在しません。ただ、「集客しやすいテーマの傾向」であればお答えできます。この記事では、その傾向を最新の実態も踏まえて解説します。
大原則:集客しやすいのは「売上アップに直結するテーマ」
数あるテーマの中で、なぜ集客しやすいテーマと集客しにくいテーマがあるのでしょうか。
その答えは「経営者の関心事」かどうか。具体的には「売上アップに直結するテーマ」かどうか、です。
例えば「ウェブ集客」とか「PR・広報」の経営セミナーは典型的で、ウェブやマスコミ、メディアから、自社の商品・サービスへの問い合わせを増やす方法を、そのセミナーに参加すれば教えてもらえるのではないか、と感じられます。
「資金調達」や「助成金」も非常にストレートで、セミナーに参加することで具体的に「資金」が得られる方法を教えてもらえるように感じられます。
また、経営者は常に、既存事業以外で新たな売上を上げることができる分野を探しており、「新規事業」のテーマは関心を持ちやすいのです。
繰り返しますが、ウェブ集客も、資金調達も、新規事業も、共通するのは経営者の最大の関心事である「売上アップ」に直結している、という点です。
2026年、実際に経営者が集まっているテーマ
前章の大原則を踏まえた上で、いま実際にどんなテーマのセミナーが経営者を集客できているのか。年間600回以上の集客実績から見えている最新の傾向を紹介します。
AI活用——ただし「AI×◯◯」の具体論に限る
AI活用は現在、経営者の関心が最も高いテーマのひとつです。ただし、重要な変化があります。かつては「AI活用入門」のような全般テーマでも集客できましたが、今はもうこのテーマのセミナーではほとんど集客できません。
なぜなら、AIに対する好奇心のフェーズが終わり、売上・利益への貢献を問うフェーズに入ったことで、いま経営者が知りたいのは「AIとは何か?」ではなく、「AIで自社の何が良くなるのか?」に変わってきたからです。
そのため、集客できるAI活用をテーマにしたセミナーは「掛け算型」です。つまり、「AI×売上アップ」「AI×顧客獲得」「AI×人手不足解消」「AI×新規事業」など、「AI」を主語にせず、経営課題を主語にしてAIを手段に置いたセミナーが経営者を集客できているのです。
一方で、かつて集客しやすいテーマだった「人材採用」は、以前に比べて単独では集客しにくくなってきました。経営者の関心が「人をどう採るか」から「AIを活用して、人を増やさなくても回る仕組みをどう作るか」へシフトしているためです。
これも大原則で説明がつきます。採用は経営者にとって「コストと手間」の文脈で語られがちですが、省人化・効率化は「利益に直結する」文脈になるからです。同じ人手不足という課題でも、切り口によって集客力がまったく変わるのです。
組織づくり・マネジメント・人事制度
組織づくりなどのテーマは、一見「売上直結」に見えませんが、常に経営者の集客が安定しており、強いテーマ群です。特に、従業員数100名くらいまでの中小企業経営者に人気があります。
その理由は、中小企業には「社長1人で動かす状態から、組織で回る状態へ昇華させたい」という普遍的な課題があるからです。社長が現場を離れられない限り、売上は社長の時間の上限で頭打ちになります。
組織づくりは「売上直結」のテーマでないため例外に見えますが、実は原則に沿った結果です。経営課題が売上の制約になった瞬間、そのテーマは売上直結テーマに変わるのです。
具体的なテーマとしては、「経営幹部の育て方」「社長の右腕を育てる」「社長の分身づくり」「社員を伸ばす評価制度」などが挙げられます。
定番:ウェブ集客・PR・資金調達・助成金・新規事業
前章で掲げたウェブ集客などのテーマ群は、この記事を最初に執筆した2018年当時から現在まで変わらず安定して集客できています。売上への直結度が最も分かりやすいため、時代が変わっても経営者の最大の関心事が売上である限りは、この構図は変わらないのです。
流行のテーマは数年で入れ替わりますが、この定番群は廃れません。
セミナーを継続的に開催していくなら、流行テーマと定番テーマを組み合わせることで集客が安定します。
テーマ選びの落とし穴:「売上への翻訳」ができているか
ここまで見てきた通り、セミナーに集客できるテーマと集客できないテーマを分けるのは「売上への直結度」です。ただし、テーマそのものより「見せ方」の問題であることが少なくありません。
例えば「人材育成」などのテーマは、経営者のセミナー集客が難しい代表格です。
特に企業規模の小さな会社(社員数30名以下)の経営者をセミナーに集客するには非常に不向きなテーマです。なぜなら、社員数が少ない会社にとっては「人材育成」は目先の売上アップには直結しにくいからです。もちろん、中長期的には「人材育成」が売上アップにつながる経営課題であることは間違いありません。しかし短期的な視点でみた場合は、先に挙げたようなテーマのほうが即効性があるため、どうしても比較したときに優先度が落ちてしまうのです。
しかし、同じ内容でも「翻訳」すれば、経営者に刺さり、セミナー集客につながる可能性があります。
単に「人材育成セミナー」では弱いのですが、それを「社長の右腕の育て方」「社長が現場を離れられる組織のつくり方」といった見せ方をすることで状況は変わってきます。
セミナーの中身はどちらもほぼ同じです。違うのは、経営者の関心事である「売上」の言葉に翻訳されているかどうか。それだけです。振り返れば、前章で紹介したテーマもすべて同じ構造です。組織づくりが集客できるのは「社長の右腕」「社長の分身」という社長自身の悩みの言葉に翻訳されているから。AIが「掛け算型」でしか集客できないのは、経営課題の言葉に翻訳されていないAI単体では、売上との接続が見えないからです。
テーマ選びとは、扱う内容を決めることではなく、経営者の関心事にどう接続するかを設計することです。
あなたが扱おうとしているテーマは、経営者の売上の言葉に翻訳できていますか?
最強の企画は「実践した経営者自身の登壇」
ここまでの話をもとに、経営者をセミナー集客したい場合、どのような経営セミナーを企画すればよいのか考えていきます。
経営者、特に中小企業経営者のセミナー集客では、上記で解説したとおり「売上アップに直結するテーマ」である必要があります。
もう少し紐解くと、参加することで自社の売上を伸ばすヒントや事例が掴めるかもしれない、という期待を持てるセミナーであることが大事になります。
そこから考えたときに、テーマは、ここまでに挙げたテーマ(AI×◯◯、組織づくり、ウェブ集客など)にした上で、そのことを自ら実践して成功を勝ち取った企業経営者自身が登壇して、その実例を紹介するセミナーが最もセミナー集客しやすいのではないでしょうか?
経営セミナーのテーマとしては、例えば、こんなイメージです。
「赤字会社を5年連続増収増益に変えた社長が語る!中小企業のための7つのウェブ改善実践事例」
「営業人員を増やさず売上1.5倍を実現した社長が語る!AI活用による営業改革の実例」
経営者が関心のあるテーマの経営セミナーだったとしても、評論家やコンサルタントが講師をするのではなく、実際に実践した経営者が登壇して、その具体例を紹介してくれるセミナーなのであれば、自分の会社でも使えるヒントを掴めそうに感じられますので集客につながりやすいのではないでしょうか。
実際に、私たちもそのようなセミナーを成功報酬型で集客代行を行ったことが何回もありますが、実は一番、簡単に集客できた経営セミナーは、成功経営者自身が登壇するセミナーなのです!
そのため、例えば、皆様の既存顧客の中で、事例として紹介できる会社があれば、そこの経営者に登壇をお願いしてみる、というのは効果的だと思います。
経営者のセミナー集客を強化したい皆様は、テーマの選定とあわせて『誰が登壇するか』もぜひ検討してみてください。
なお、テーマと登壇者が決まったら、次は開催日程と集客人数の設計です。
「経営者をセミナー集客しやすい曜日や時間帯は?【リアル/オンライン別】」
「経営者向けセミナーの最適な集客人数は10名|集客目標の立て方」
もあわせてご覧ください。
また、自社での集客に不安がある場合は「経営者向けセミナー集客代行の選び方|3つのチェックポイント」も参考にしてください。
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