株式会社良品計画　前会長　松井忠三氏「無印良品は仕組みが9割〜V字回復を実現した仕組みづくり〜」

株式会社良品計画の前会長・松井忠三氏をお招きし、オンラインにて特別講演会を開催いたしました。当日は講演だけでなく、質疑応答にもたっぷりとお答えいただき、ご参加者にとって得るものの大きな会となりました。

「無印良品は仕組みが9割〜V字回復を実現した仕組みづくり〜」

司会からの開会宣言の後、講師の株式会社良品計画の前会長・松井忠三氏がWizBizセミナールームからオンラインで登壇くださいました。

講演会では、
「無印良品は仕組みが9割〜V字回復を実現した仕組みづくり〜」
をテーマに、約75分にわたり、お話をいただきました。

冒頭、松井氏は「どの企業も構造改革をしないと生き残っていけない、ということがコロナ禍でよりハッキリしてきた。構造改革に着手できるかどうかが企業の生命線を左右する状況になってきた」と語りはじめ、熱のこもった講演会が始まりました。そして、その参考モデルとして、松井氏が社長として陣頭指揮を執った株式会社良品計画での構造改革によるV字回復の軌跡を解説をいただきました。

順風満帆に成長を続けた良品計画が1999年をピークに業績が悪化してきた中、2001年1月、松井氏は社長に就任されます。当時の衰退の内部要因を、

慢心、傲り
急速に進む大企業病
焦りが短期的な対策に終始
ブランドの弱体化
戦略の間違い
社長交代

を挙げられ、さらに外部要因として、ユニクロや100円ショップ、ニトリ、ヤマダ電機などの新興の競合他社の台頭があったことも解説をなさいました。

こういった状況下で、社長として指揮を執った松井氏は、リストラを始めとした構造改革を断行されましたが、その具体的な取り組みやその後、V字回復を果たした道のりも詳しく語っていただきました。

当日、ご参加者から頂戴した松井忠三氏へのご質問

講演終了後、ご参加者からの様々なご質問に対して、30分ものお時間を掛けてご回答いただきました。当日頂戴した主なご質問は以下のとおりです。松井氏のご回答をお知りになりたい方は、当日の講演動画を閲覧できる《セミナー見放題サービス》がございますのでこちらをご参照ください。

【質問1】
38億円の赤字というピンチの状況で、いきなり社長に就任されましたが、ピンチの状況を乗り越えるため、どのような心構えで望みましたか？

【質問2】
業務に慣れてくると、仕組みや基準書に沿わない自己流のやり方で仕事を進める人がいるのですが、何か対応されたことはありますでしょうか？

【質問3】
仕組みや基準書を作成するときに、どの程度まで現場のスタッフを巻き込むのが良いでしょうか？

【質問4】
組織の改革にあたって、協力する気が無いベテラン社員への対応はどうすればよいでしょうか？

【質問5】
仕組み化・マニュアル化すると会社・社員の創造性がなくなってしまう気がしてしまいます。創造性を維持しつつ、マニュアル化することは可能なのでしょうか？

【質問6】
組織の意識を改革させるために具体的にやったことは、ありますか？　当社では、社長である私が朝礼などで変革することが必要とは伝えてはいるのですが、言葉だけでは伝えきれず、なかなか社員の意識が変わりません。

【質問7】
MUJI GRAMや業務基準書などの膨大なマニュアルは、誰が作成したのですか？また、どのくらいの期間で最初の第一版ができたのでしょうか？

【質問8】
幹部を新たに就任させる（選任する）際に、気を使ったことは何でしょうか？

松井忠三氏　プロフィール

2001年、急激な業績不振の責任を取って退任した前社長のあとを受け、急遽、社長に就任。
38億円の赤字を経て大掛かりな経営改革を断行。一時は撤退したアジアにも再出店。
創業以来11年続いた海外の赤字も2002年には黒字に転換させ、現在26の国と地域に300店舗以上を展開する礎を築く。
挫折の本因をそれまでの企業風土にあると喝破し、仕組みから改革を開始。
商品開発・販売・経営・人材育成・システムと全ての領域に亘り、見える化・標準化・仕組み化を進め、風土の改革にも精力的に取り組む。

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