多くのビジネスローンの条件は「決算書2年分の提出必須」「1年以上事業を継続している方」など、開業時には利用できないものが多いです。
しかし「GMOあおぞらネット銀行のあんしんワイド」など、創業期でも借り入れができるビジネスローンもあります。
不動産や株式などがなくても、無担保で借り入れできる点が人気です。
これから開業を検討されている人、開業資金調達方法に悩まれている人はぜひ参考にしてください。

WizBiz株式会社 代表取締役
経歴
1971年東京生まれ。大学卒業後、東証一部上場のコンサルティング会社に入社。銀行、信用金庫の融資コンサルタントを皮切りに、仙台支店長、東日本事業部長、執行役員を歴任。その後、常務執行役に就任し、経営コンサルティング部門や営業部門、サービス提供部門を統括。2010年に独立しWizBiz株式会社を設立。現在、経営者向けネットメディア「WizBiz」を運営。国内では経営者の会員登録数でNo.1のメディアとなっている。また、経営者向けサービス提供としては、ネットだけでなく、リアルの場も力をいれており、年500回以上のセミナーを開催し、4000名を越す経営者が参加。18万人の社長アンケートから1000個の悩みを回収。
著書:社長の孤独力
ビジネスローンは開業資金にも使える
ビジネスローンとは、ビジネス(事業)に関する資金を融資するための金融商品です。ビジネスローンの使途は幅広く、一般的には「事業用途」であれば申込対象となる商品が大半です。そのため、基本的には開業資金の借入を目的にビジネスローンを利用できます。
ただし、ビジネスローンの種類によっては、開業資金の融資を受け付けていないところもあるため注意しなければいけません。
とくに、個人事業主の方など開業前の場合は実績等が一切無いため、事業プラン一つで勝負するしかありません。そのため、開業前でも申込可能なビジネスローンであっても、審査難易度はとても高いです。
まずは、開業資金の調達方法としてビジネスローンの使用は可能なのか、審査ポイントや審査に通るためのポイントについて解説します。
| 手段 | スピード | 金利傾向 | 審査の見られ方 | 向く場面 |
|---|---|---|---|---|
| ビジネスローン | 早い傾向 | 高めになりやすい | 代表者の信用情報と計画重視 | 急ぎの仕入れ・つなぎ資金 |
| 銀行融資 | 時間がかかりやすい | 低めになりやすい | 決算・担保・保証の整合性 | まとまった設備資金 |
| 日本政策金融公庫 | 中程度 | 比較的低めになりやすい | 創業計画の妥当性を重視 | 創業期の本命資金 |
| 補助金・助成金 | 入金まで時間が必要 | 返済不要 | 要件適合と実績報告 | 設備投資の負担軽減 |
創業時OKのビジネスローンもある
ビジネスローンは「事業用途」であれば利用できるローン商品であり、開業時(創業時)に利用できるものもあります。
ただし、開業資金としての融資は金融機関側としても貸し倒れリスクが高いため、中には「開業資金融資は不可」とされているところもあるため注意しなければいけません。
一般的なビジネスローンは、これまでの事業内容や事業の安定性を審査したうえで融資可否を判断します。そのため、これまで一切の事業実績がない状態で審査に申込をしても、審査をするための材料が少ない、もしくはまったくない状態です。
審査をするための材料が揃っていなければ、そもそも審査を行えせん(申込不可)。このことから、多くの金融機関で開業資金調達を目的とした融資は断られているのが現実です。
とはいえ、先に解説したとおり独自の審査基準に基づいて、開業資金融資を可能としているビジネスローン商品もあります。そのため、これからビジネスローンでの開業資金の調達を検討されている人は、「開業資金の融資可能」なところへ申込をしなければいけません。
有担保なら比較的審査に通りやすい
開業資金調達を目的としたビジネスローンは、実績がないため審査に通りにくいです。しかし、有担保であれば審査に通りやすくなるため、担保にできるものがあるかどうか検討されてみてはいかがでしょうか。
たとえば、ビジネスローンであっても個人が所有する不動産を担保に入れられます。
担保を入れることによって、担保と同価値程度の融資まで受けられる可能性があります。たとえば、不動産の担保価値が3,000万円であれば、3,000万円程度までの融資が可能となるでしょう。
日本政策金融公庫の調査によると、2023年の新規開業費用は平均値「1,027万円」中央値で「550万円」です。不動産という一般的に見ると高額な資産を担保として入れられれば、開業資金の調達も容易に行えるでしょう。
開業前の実績も考慮される
ビジネスローンで資金調達をする場合、通常であれば事業実績等を参考に融資可否を判断します。しかし、開業前で実績が少ない場合は、開業前に行ってきた実績を考慮したうえで融資可否を判断し、融資可能額が決定します。
たとえば、代表者個人の個人信用情報や、開業準備(シード期)にあたって融資を受けた際の返済実績等が評価されるでしょう。
とくに開業資金調達を目的とした融資を行う場合は、開業前の実績を評価して融資可否を判断するケースが多いです。
少ない材料で判断する必要があるため、アピールできるポイントがあれば積極的に伝えることも審査通過のカギとなります。
開業資金に利用できるビジネスローン
開業資金としてビジネスローンを利用したいとお考えであれば「GMOあおぞらネット銀行」がおすすめです。
GMOあおぞらネット銀行のおすすめポイントは以下の3つです。
- 低金利で限度額も高い
- 融資までの時間が早い
- ネットで完結する
| 比較軸 | 確認ポイント | 創業期での注意 |
|---|---|---|
| 金利 | 上限金利と遅延損害金 | 上限寄りで決まる想定で試算する |
| 限度額 | 希望額に届くか | 初回は低めに抑えられる可能性がある |
| スピード | 審査日数と実行条件 | 不備があると大幅に遅れる |
| 契約形態 | 証書貸付か当座貸越か | 繰り返し借入の可否が変わる |
| 保証・担保 | 保証人の要否と担保設定 | 家計・資産への影響を見積もる |
低金利で限度額も高い
低金利かつ高限度額のローンは返済負担を抑えやすい一方で、創業期には審査要件が厳しくなる傾向があります。
金利は「表示下限」よりも「実際に適用されやすい上限」を前提に返済シミュレーションを組むと判断がぶれにくくなります。
限度額は希望額に届いても、分割実行や用途制限が付く場合があるため、資金使途の内訳と実行条件をセットで確認したいところです。
担保や保証を付けられる場合は条件が改善する余地がありますが、手続き負担とリスク増加を同時に引き受ける点は見落とせません。
創業計画の数字が粗いと高限度額の説得が難しいため、売上根拠と原価率、固定費、回収サイトを具体化しておく必要があります。
低金利・高限度額を狙うほど準備が重要になり、提出資料の完成度が条件の差として表れやすいといえます。
融資までの時間が早い
融資スピードを重視する場合、オンライン完結や必要書類が少ない商品が候補になりますが、金利が高めになりやすい点は要注意です。
急ぎの資金は「必要日」と「最低限必要額」を先に確定し、過剰借入を避ける設計にすると返済負担を抑えられます。
審査が早い商品でも、本人確認や事業実態の確認で追加書類が求められることがあり、提出の遅れがそのまま実行遅延につながります。
資金繰りの崩れは仕入れや家賃に直撃しやすいので、融資の結果に依存しないよう支払条件の交渉も同時に進めるのが現実的です。
短期のつなぎ資金として使うなら、返済期日と入金予定日を必ず照合し、ずれた場合のリカバリー手段も準備しておきたいところです。
スピードを優先するほど条件が揺れやすいため、必要最小限で借りる姿勢が審査と返済の両面で有利に働きます。
ネットで完結する
ネット完結型は、来店や郵送の手間を減らせるため、開業準備で時間が限られる局面でも手続きを進めやすい利点があります。
一方で、入力内容の不整合や添付漏れが起きても対面で補正しにくく、結果として審査が長引くことがある点は注意が必要です。
提出資料はPDF化や撮影品質が求められるため、影や切れ、文字つぶれを避け、全ページを揃えて提出する運用が欠かせません。
ネット完結でも面談や電話確認が入る場合があり、連絡が取れないと審査が止まるため、応答可能な時間帯を確保することが重要です。
契約方式が電子契約なら、印紙相当の扱いなど手続き面の違いが生じることがあるため、費用と契約条件の確認は怠れません。
ネット完結は便利さが魅力ですが、書類品質と連絡体制を整えることが、実行スピードを支える前提条件になります。
GMOあおぞらネット銀行の申込みにあたっては、来店や決算書の提出が不要でネットでの手続きだけですべて完結します。
日中に時間を取って銀行に足を運ぶのは難しいケースもあると思いますが、GMOあおぞらネット銀行であれば会社にいながら融資関連の手続きを済ませられるので非常に便利です。
申込み手続きだけでなく借入や返済の手続きもすべてネット上で行えます。

ビジネスローンで借りた開業資金の使い道
ビジネスローンで借入した開業資金は、事業用途であればどういったことに使用しても良いです。たとえば、開業するための費用や事業を開始する際の設備資金、運転資金といった使い道があります。
ビジネスローンで契約をする際は、借入金を何に使うのかを必ず聞かれます。そのため、あらかじめ何にいくらの資金が必要なのかを明確にし、適切に回答できる準備をしておくと良いです。
次に、ビジネスローンで借りた開業資金の使い道についても解説します。
| 区分 | 主な内容 | 見積もりの取り方 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 設備資金 | 内装・機械・PC・車両など | 見積書・発注書 | 納期と支払タイミングを確認 |
| 運転資金 | 家賃・人件費・仕入れ・広告費 | 月次の資金繰り表 | 回収サイトのずれを反映 |
| 予備費 | 想定外の修繕・追加仕入れ | 一定割合で計上 | 過大にすると返済負担が増える |
開業資金の相場は500万円未満
開業するために必要となる費用は、店舗を借りる際の敷金・礼金や初期費用、内装工事費用や机・椅子などの備品購入費が該当します。他にも、初めに用意しなければいけない設備や運転資金として、人件費等が発生するでしょう。
日本政策金融公庫の調査によると、2023年の新規開業費用500万円未満と答えた人の割合が4割を超え、もっとも多い金額となりました。つまり、最低でも開業初期費用として500万円程度の資金を準備しておく必要があります。
また、開業資金の全額をビジネスローンで調達するのかどうか、どの程度の自己資金を捻出できるのかについて、あらかじめ確認しておくことが大切です。
設備資金
開業に伴い、設備を整えるための費用はビジネスローンによる借入の対象となります。
開業時に必要な設備投資は、その事業を営むために必要となる設備を購入する費用が該当します。たとえば、パソコン1台と事務所があれば始められる事業もあれば、数千万円以上する機械を購入しなければいけない事業もあるでしょう。
そのため、ビジネスローンを利用する際は、事業を開始する際に必要となる設備費用をすべて洗い出し、すべての設備の正確な見積書を作成しておくことが大切です。
ビジネスローンによる借入をする際は、使途を必ず聞かれるため、設備の名前や内容、費用をしっかり伝えられるように準備しておく必要があります。
運転資金
ビジネスローンで利用できる「事業用途」は幅広く、運転資金の借入も可能です。
運転資金には以下のような費用が該当します。
- 材料費
- 光熱費
- 人件費
- 家賃
起業して商品を作って納品したとしても、すぐにお金が振り込まれるわけではありません。そのため、起業間もなくはキャッシュが不足することがあり、事業が安定しない可能性があります。
そのため、あらかじめビジネスローンで運転資金を借入しておき、代金が支払われるまでの数か月程度は安定して事業継続できるように準備しておくことが大切です。
なお、ビジネスローンにて運転資金を借入する際も、使途や具体的な金額等を聞かれます。そのため「材料費は〇〇万円」「人件費は〇〇万円」のように、具体的に説明できるように準備しておきましょう。
ビジネスローンを開業資金に利用するための条件
開業資金をビジネスローンで調達できますが、いくつか細かい条件を満たしている必要があります。たとえば、以下のような条件を満たしていなければ、借入は難しいでしょう。
- 緻密な事業計画と返済計画
- 事業主のスキルや実績
- 代表者本人の信用情報
開業資金を調達する場合、企業としてその事業の実績を見せられません。そのため、その他のところで返済能力を見せる必要があります。
つまり、開業資金を借入する場合は、継続的な事業を行っている企業等の資金調達よりも困難である事実を認識しておいたほうが良いでしょう。
| 審査で見られやすい観点 | 用意したい材料 | 補強の考え方 |
|---|---|---|
| 事業計画 | 売上根拠、原価率、固定費、資金繰り | 控えめな前提で黒字化までの道筋を示す |
| 代表者の経験 | 職歴、資格、実績、取引先見込み | 再現性を示す客観資料を揃える |
| 信用情報 | 遅延の有無、借入残高、カード利用状況 | 申込前に整理し、延滞は解消しておく |
| 自己資金 | 通帳履歴、貯蓄の形成過程 | 短期の入出金より積み上げを示す |
緻密な事業計画と返済計画
開業資金の調達時は、事業の安定性をアピールできません。その分、緻密な計画書と返済計画を作成して提出する必要があります。
ある程度事業実績がある企業であれば、これまでの実績を考慮したうえで審査を行えます。しかし、開業資金の調達を目的とした融資の場合、事業実績が豊富な企業と比較して判断材料が少ないです。
そのため、金融機関は少ない情報で融資可否を判断する必要があり、より慎重に審査をしなければいけません。
緻密な事業計画があれば、金融機関担当者に事業を具体的にイメージしてもらえるうえ、売り上げの見込み等のイメージも持ってもらえます。また、緻密な事業計画をもとに、無理のない返済計画を出されれば「融資を行っても大丈夫」と判断される可能性が高まります。
開業資金調達は、事業実績がある企業と比較して相当不利になる事実を頭に入れたうえで緻密な作業計画・返済計画を作成するようにしましょう。
事業主のスキルや実績
事業計画を提出するにあたって、これまでの事業主のスキルや実績も評価されます。たとえば、起業する事業が営業メインであれば、これまで培ってきた営業スキルや実績をアピールする必要があります。
まったく畑違いの事業を開始するための開業資金融資を頼まれても、「代表者の実績・スキルもない」「事業そのもののスキルもない」といった状態では融資を行うことは不可能です。
そのため、とくに開業資金調達時はこれまでの事業主の実績やスキルがアピールポイントになることを覚えておきましょう。豊富なスキルや実績があれば、「開業資金を融資しても、きっと事業を安定的に継続できるだろう。返済能力も問題ないだろう」と判断されやすくなります。
代表者本人の信用情報
個人・法人問わず、事業主や企業として借入をする場合は、代表者個人の信用情報も確認されます。
個人の信用情報とは、代表者個人がこれまでに使ってきたローン商品やクレジットカードの返済履歴を指します。事業主・企業としてではなく、あくまでも「個人」としての信用情報が評価される点に注意しなければいけません。
もし、事業主や企業の代表者が過去に金融事故(長期延滞や債務整理)を行った経験がある場合は、ビジネスローンでの開業資金の調達は難しくなります。なぜなら、個人の信用情報に問題があるためです。
一方、これまでに金融事故を起こしたことはなく、毎月安定して返済をしている場合はビジネスローンで開業資金を調達する際、有利に働きます。なぜなら、代表者個人が「しっかり返済をする人」と評価されるためです。
ビジネスローンを開業資金に利用する際の注意点
ビジネスローンを開業資金として利用する場合は以下に注意しましょう。
- 比較的金利が高く限度額は低めに設定される
- 担保や保証人が必要な場合が多い
- 実績が無いので審査は厳しめ
ビジネスローンは銀行融資等と比較して金利は高く、限度額は低めです。
また、開業資金の調達であるため、これまでの実績が少ないもしくはまったくないため、慎重な審査が行われます。実績がある事業主等と比較すると、審査は相当厳しいものになるため注意しましょう。
次に、ビジネスローンを開業資金として利用する際の注意事項について詳しく解説します。
| 注意点 | 起きやすい影響 | 対策の方向性 |
|---|---|---|
| 金利が高め | 返済額が膨らみ資金繰りが圧迫 | 必要最小限で借り、返済期間を現実的に設定 |
| 限度額が低め | 必要額に届かず追加借入が必要 | 資金使途を分けて不足分だけを借りる |
| 保証・担保の要請 | 家計・資産に影響が及ぶ | 責任範囲と最悪時の影響を試算 |
| 審査が厳しめ | 否決で資金計画が崩れる | 公庫・補助金など代替手段を並行 |
比較的金利が高く限度額は低めに設定される
開業資金の調達方法には、ビジネスローンの他、日本政策金融公庫や銀行融資を検討する方法があります。上記の資金調達方法を比較すると、圧倒的にビジネスローンの金利が高いです。
ビジネスローンはより多くの人に利用してもらえるよう、日本政策金融公庫や銀行融資よりも審査は優しめです。しかし、その分貸し倒れリスクが高いため、金利を上げなければ営業を続けられません。
また、同じ理由から利用可能額も低めに設定されているため注意しなければいけません。
たとえば、日本政策金融公庫の新規開業資金の場合は最高で7,200万円までの融資が可能です。銀行であれば上限はなく、その事業や代表者ごとに融資額を決定します。
一方で、ビジネスローンの場合は500万円、高くても1,000万円程度が上限です。そのため、他の資金調達方法と比較すると圧倒的に借入できる金額が少ない点は注意しなければいけません。
事業資金の調達方法は主に「銀行融資」「日本政策金融公庫」「ビジネスローン」の選択肢があります。銀行融資や日本政策金融公庫から借りられる人は、金利も低く上限額も高いため、あえてビジネスローンを選ぶことはないでしょう。
一方で、事業実績が少ない等の理由から銀行融資を断られてしまった人、日本政策金融公庫の融資を受けられない人は、最後の選択肢としてビジネスローンを検討します。
「他では借入ができない状態=貸し倒れリスクが高い」と一般的には判断されてしまいます。そのため、ビジネスローンを提供する金融機関は、多少のリスクを代償に高金利でしっかり売り上げを上げ、融資額を抑えることで貸し倒れ時のリスクを抑えている仕組みです。
担保や保証人が必要な場合が多い
ビジネスローンを利用する場合、担保もしくは保証人を用意するように求められる場合があります。とくに、開業資金を調達する場合、実績がない分、貸し倒れリスクが高いと判断されやすいため担保もしくは保証人を求められるケースが多いです。
保証人であれば、開業資金として借入を希望する金額を返済できるだけの能力がある人でなければ審査通過は難しいでしょう。
担保であれば、一般的には不動産を担保として入れるケースが多いです。不動産に担保価値が認められる場合は、開業資金の調達も容易になるでしょう。
ただし、万が一返済が滞れば抵当権を実行されてしまい、当該不動産を失うことになるため注意しなければいけません。
実績が無いので審査は厳しめ
これから開業をして事業を開始しようとしているため、現時点で当該事業の実績が少ない、もしくはまったくない状態であると考えられます。この場合、審査はとても厳しくなってしまうため注意しましょう。
融資を行う側から見ると、何ら実績がない人に対して融資を行うことはとてもリスキーです。なぜなら、その事業が成功するかどうかわからないためです。どれだけ魅力的なプレゼンを行ったとしても、実績がなければ評価のしようがありません。
そのため、実績がある企業と比較すると、とても厳しく審査をされてしまいます。
これまで豊富な実績がある企業であれば、「同じ事業で実績があるため、融資をしても安心できる」と金融機関が判断できます。実績がなければ、このように判断できないため、相当不利になることを覚えておいたほうが良いです。
とはいえ、絶対に審査に通らないわけではありません。可能な限りアピールポイントを集め、しっかり伝えることができれば審査に通る可能性はあるため安心してください。
ビジネスローン以外で開業資金を調達する方法
ビジネスローンによる資金調達も可能ですが、現実的に考えると厳しい場合も多いです。とくに開業資金の調達は、融資を行う側も慎重になるため、審査に通らない可能性も高いです。
また、仮に借入をできたとしても金利は高く、上限額も低めであるため「無理のある返済計画を立てなければいけない」「希望通りの融資を受けられない」といったデメリットがあるため注意しなければいけません。
そのため、ビジネスローン以外で開業資金を調達する方法についても把握しておいたほうが良いでしょう。
ビジネスローン以外の方法で開業資金を調達する主な方法は以下のとおりです。
| 方法 | 特徴 | 向くケース | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 銀行融資 | 金利が低めになりやすい | 実績や担保が整っている | 審査と実行に時間が必要 |
| 日本政策金融公庫 | 創業期向け制度がある | 創業計画を丁寧に作れる | 面談や書類準備が必要 |
| 補助金・助成金 | 返済不要で負担軽減 | 設備投資の一部を賄いたい | 後払いが多く報告義務がある |
銀行融資
開業を考えた際、初めに開業資金の相談をしに行くところは銀行が一般的です。銀行は審査こそ厳しいものの、事業計画がしっかりしており、事業成功の見込みがある場合は積極的に融資を行ってくれる側面があるためです。
銀行側が開業資金の融資を行うメリットとしては、「当該事業を行う事業主と関係性を築ける」という点が挙げられます。
銀行の主な収入源は融資を行うことによって得られる利息であるため、本音は「積極的に融資を行いたい」というところです。とくに、法人や個人事業主の場合、今後、大型融資につながる可能性のある原石であり、早めに融資を行っておきたいと考えていることが多いです。
中には、「開業資金融資を断られた」という事実を糧に事業を成長させ、後に銀行側から融資をお願いされても断ることを目標にしている人も少なくはありません。
銀行としても大きな顧客を見逃さないために、たとえ開業資金融資であっても、事業計画等を確認したうえで慎重に審査を行い、見込みがあれば融資を行います。
銀行融資はビジネスローンと比較して融資スピードが遅いといったデメリットはあるものの、金利面で見ると圧倒的に低いです。また、付き合いをしておくことでその後の融資も受けやすくなるというメリットがあります。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫とは、一般の金融機関の補完をするといった趣旨で成り立っている政策金融機関です。
日本政策金融公庫では、開業資金への融資として「新規開業資金」という名の融資を行っています。本融資を受けることにより、最大で7,200万円の融資を受けられるため、平均的な開業資金と比較すると十分足りる金額です。
日本政策金融公庫は銀行と比較すると審査は優しめではあるものの、ビジネスローンと比較すると厳しめです。とくに利用条件が細かく定められているため、条件を満たしていない場合はそもそも申込できない点に注意しなければいけません。
補助金と助成金
開業資金を調達する方法として、補助金や助成金を利用する方法も検討できます。補助金や助成金の場合は、返済を前提としていないため、「借入」という概念がない点がメリットです。
一方で、補助金もしくは助成金を利用するためには、これらの対象となっている事業を開始する必要があります。また、「開業資金」として調達することは難しく、初めに銀行融資やビジネスローン等を利用して開業し、事業を開始している必要があります。
その後に、事業の実態に応じて補助金や助成金の支払いが認められ、現金が支払われる仕組み(採択の決定)です。そのため、一時的な立て替えが必要になる点には注意しなければいけません。
補助金や助成金は一時的に建て替えを行う必要はあるものの、補助金・助成金の審査が通っていることを前提に融資を受けることが可能です。補助金・助成金による支払いが確定している場合は、融資を受けやすくなります。
まとめ
今回は、ビジネスローンで開業資金を調達する際のポイントについて解説しました。
ビジネスローンは「事業用途」であれば利用できるローン商品であり、使途が開業資金出会っても利用できます。しかし、「開業資金=これまでの実績がない・少ない」ということであり、この点が問題となることが多いです。
事業としての実績が少なければ、金融機関として融資可否を判断するための材料が少ないことを意味します。そのため、慎重に審査を行うことは当然であり、融資を断られたり金利設定が高くなったりすることもあるでしょう。
開業資金の調達方法は、ビジネスローン以外にも銀行融資や日本政策金融公庫などさまざまな方法があります。さまざまな方法の中で、自分に合った資金調達方法を模索されてみても良いのではないでしょうか。



