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労務Q&A
マイカー通勤を許可するときの注意点
社会保険労務士 富岡英紀 加藤美香

更新日:2008年10月29日

マイカー通勤を許可した場合、事故を起こしてしまった時の会社の責任など、事前に考えておくべき点や、マイカー通勤を許可するときの注意点について詳しく解説しています。
 


 
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質問

半年先に社屋の移転を計画しているのですが、新社屋は最寄り駅から5キロ以上も離れた場所に位置するため、マイカーでの通勤も許可せざるを得ないと考えております。しかし、マイカーで事故を起こしてしまった時の会社の責任など、事前に考えておくべき点がいくつもあるように思います。マイカー通勤を許可するときの注意点について詳しく教えてください。
(岐阜県 K社社長)


回答

マイカー通勤規定の作成は必須です。マイカー使用の目的を明確にするとともに、利用者への安全運転教育を徹底することが大切です。


解 説

マイカー通勤を許可する場合、(1)通勤のみOKとする、(2)通勤のほか業務での使用もOKとする、この2つの選択肢が考えられます。しかし、どちらを選ぶかによって、事故が起きた場合に会社が問われる責任も大きく変わってきます。(1)の場合には原則、会社は責任を負われません。したがって社員本人と被害者との間で問題を解決することになります。いっぽう(2)の場合には、会社は損害賠償責任を免れることはできません。

それを踏まえたうえで、まずはマイカー使用の目的(通勤のみとするのか、業務上の使用も認めるのか)を明確にすること、それをもとにマイカー通勤規定を作成すること、利用者に対しては安全運転教育を徹底すること、以上の3点が重要になってきます。マイカーの使用を通勤のみとするのであれば、業務での使用禁止を徹底することも大切です。事故が発生した際に会社に責任が及ぶ可能性が大きいからです。

なお、事故防止の観点から許可条件を設け、利用者の適性を判断することも重要です。具体的な条件としては、「会社と自宅の距離が一定距離以上離れていて、他に通勤手段がないこと」「通勤に使用する車が本人または家族名義であること」「十分な補償額の任意保険に加入しており、車両の点検整備が行き届いていること」「違反歴、事故歴が少ないこと」などを規定に盛り込み、許可申請書や誓約書、任意保険証のコピーなどを提出してもらうようにすると良いでしょう。

【資料1】マイカー通勤規定(例):16KB
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著者クレジット

富岡英紀(とみおか・ひでき): 
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
加藤美香(かとう・みか): 
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。