第7回 技術営業の生きる道! 「見込み客が聞く体勢になってくれさえすれば……」となげく前に、展示会を活用せよ!
更新日:2017年04月25日
こんにちは!
中小企業診断士で展示会営業Rコンサルタントの清永(きよなが)健一です。
今回は、テクノフロンティア2017に行ってきましたよ。
テクノフロンティア2017は幕張メッセで行われるメカやエレクトロニクス分野の要素技術に関する展示会です。
日ごろはなかなか会えない開発部や設計部の上位職の方が来場されるので、どのブースも真剣そのものです。
会場の様子は、こんな感じ。
技術系の展示会らしく、骨太な感じのブースがたくさんあります。
そんな中、ちょっと面白そうなブースを発見しましたよ。
どうですか? このブース。
なんとなく興味を惹かれませんか?
なぜか面白く感じます。
それがなぜなのか、考えてみましたよ。
・照明が明るい
・キャッチコピーがベタでわかりやすい
・暖色の派手派手カラーが目立つ
・蝶ネクタイが警戒感をとく
これはかなり考えてブースをつくっているにちがいない!
ということで、このブースをつくった金岡徹課長にお話しを伺いました。
やはり……かなりこだわっておられました。
たとえば、照明です。
金岡課長によると
「虫も明るいところに集まるでしょ。それと同じですよ。
だからできるだけ明るくしてるんです」
とのこと。確かに!おっしゃるとおり、納得です。
しかも、この水色の部分の角度を
来場者の人通りに合わせて変えてるんです!
すごくないですか?
状況に応じて変化するブース。すばらしいです。
臨機応変な対応、脱帽です!
そんな加美電子工業株式会社さん、
年商25億、社員95名のメーカーで、
なんと……業歴57年。すごいですねぇ!
つくっているものは・・
スイッチングトランスやチョークコイル・リアクタです。
きよながは文系人間なので、
トランスとかリアクタと言われても
頭が?マークでいっぱいになってしまいます。
でも、そんなきよながにもわかるように
金岡課長が説明してくれました。
要するに加美電子工業さんは、
「電源の専門家」
なのです。
「電源の専門家」は、どんなことができるかというと……。
たとえば、ここに太陽光パネルがあるとします。
この太陽光パネルは少なくとも7年以上使用することが前提です。
だから、この太陽光パネルを構成する部品も当然耐用年数を勘案してしっかりつくられています。
しかし……
一番壊れやすく、そして、壊れると一番致命的な部品があります。
このやっかいな部品とは何でしょうか?
もうおわかりですね。
「電源」です。
製品の設計者さんも電源に関しては素人だったりします。
そんな設計者さんにとっての頼れるパートナーが、「電源の専門家」である加美電子工業さんなのです。
かっこいいですね。
これは、営業マンにも相当高度な技術知識が必要ですね。
う〜ん。すごい!
ところが……
金岡課長は、「でも、弱点もあるんです」とおっしゃるんです。意外でしょ。
「弱点?なんだろう?」
気になったので、深く聞いてみました。
弱点とは……
「『見込み客の発掘』が苦手なこと」だそうです。
加美電子工業の営業マンさんは、顧客である設計者から質問を受けて、技術的なアドバイスや提案をしながら案件化し受注する、いわゆる案件受注活動がとても得意です。
これはすごいことです。
技術知識は一朝一夕に身につくものではありませんもんね。
でも……
この案件受注活動が忙しすぎて、見込み客の発掘、つまり案件創出活動が手薄になる、というのです。
なるほどぉ。
確かにそうなってしまいがちですね。
加美電子工業さんの営業のプロセスは、ざっくり言うと、
見込み客発掘
↓
案件商談
↓
受注
です。
確かにすべての起点となる「見込み客発掘」が滞るのは非常に深刻な問題ですね。
さて、ここで問題です。
「加美電子工業さんは、『見込み客発掘が滞る』という問題に対してどのような対策を立てているでしょうか?」
勘が鋭い方はお気づきかもしれませんね。
そうです。その対策こそが、
「展示会出展」
なのです。
展示会に出展すれば、日ごろ会えないような設計・開発部門の上位職の方と直接対話できます。
この「直接対話できる」というところがポイントです。
対面で二言、三言、会話すれば、加美電子工業さんが『電源関連の高度な専門知識・ノウハウ』を持っていることが伝わります。
これは、設計者さんからするとものすごく魅力的です。
だから、自然な流れとして「ちょっと後日、うちの会社に来てくれ」となりますね。
後日、訪問すると、図面片手に、
「ちょっと教えてよ。ここの回路どう思う?」
と設計者さんから聞かれることになります。
こうなれば、しめたものです。
加美電子工業さんは、見込み客発掘フェーズをクリアしたことになりますね。
「ちょっと来てくれ」
と相手から呼ばれていくことがポイントです。
これが、こちらから「会ってください」と飛び込み営業やテレアポをしようとするとどうでしょうか?
「あ〜売り込みは結構です」とむげに断られてしまいますね。
お分かりでしょうか?
加美電子工業さんにとっては呼ばれて行くことがとても重要なのです。」
加美電子工業さんには、技術的な知識やノウハウがありますから、相手が聞く体勢になっていれば価値を感じさせることができるのが技術営業の特徴です。
だから、技術営業系の会社に展示会は最適なのです。
あなたの会社も、技術営業やそれに準ずる営業スタイルなら
ぜひ、展示会への出展を視野に入れてみてくださいね。
このセミナーに参加すると、技術営業系企業がどのように、見込み客発掘の仕組みが構築するかがわかります。
「相手が聞く体勢になってさえいれば
価値を感じさせることができるのに……」
とお悩みの方は、ぜひこのセミナーに参加してみてください。
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