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細やかなサービスで顧客の心をとらえる貸衣裳店
貸衣裳 舞夢 代表 中井和美

更新日:2009年10月22日

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自分らしい仕事をしたいと考え、起業したシニアにエールを送るコーナーです。
お客さんに喜んでもらえる店をつくりたい。そんな思いから、50歳を過ぎて貸衣裳店を開業した中井和美さん。メイクや写真撮影の技術も身につけ、低料金で最高のサービスを目指す。
 


 
 
 
「定年退職を前に三重県名張市で田舎暮らしをはじめた夫には、定年になったら、そちらで一緒に暮らすので、それまでは好きな仕事をさせて”と言い、了解をもらった」という中井さん。
 
 
 「舞夢」の店舗
奈良県田原本町のメインストリート沿いにある「舞夢」の店舗。
 
 
 和装・洋装合わせて約400着
アルバイトなどをしながら徐々に揃えたという貸衣裳は、和装・洋装合わせて約400着。お宮参りから結婚式まで、さまざまな冠婚葬祭の需要に対応している。
 
 
 

“貸衣裳業は天職”と、起業を決意

――2002年4月に貸衣裳店「舞夢」を開業されましたが、起業のキッカケを教えてください。
保険会社に勤めていたとき、知り合いの呉服店から、「貸衣裳部門の店長をやってくれないか」という話があり、引き受けることになりました。お客様に喜んでいただける品揃えや価格でサービスを提供しようと思っていたのですが、経営者との方針の違いを感じ、1年で退職し、自分で店を開きたいと考えたのです。

――店長としての経験があったとはいえ、50歳を過ぎての起業に不安はなかったのでしょうか?
店長時代にはひとりで店を切り盛りしており、1年間店の運営も体験し、自分なりに勉強させてもらっていましたから、特に店を始めることへの不安はありませんでした。また、家族も協力的だったので、思い切ってやってみることにしたのです。

――開業の費用はどれくらいでしたか?また、それをどのように工面されたのですか?
衣裳を揃えるのにだいたい250万円くらいかかったと思います。当初、自宅を店舗にしていたのですが、借家で家賃も払わなければならなかったため、早朝にスーパーの品出しをしたり、夜、飲食店の皿洗いをしたりなど、いろんなアルバイトをしながらやり繰りしました。その後、現在の店舗に移転した際、店舗の内装や電気・水道などの設備に400万円ほどかかりましたが、こちらは、地元の銀行や国民金融公庫、信用保証協会などの融資で賄いました。

――なぜ、アルバイトまでして、店をやりたいと考えたのですか?
もともと、私は、着物が好きで自分で着付けもできましたし、若いころは美容師になりたかったので、髪をセットすることも得意でした。ですから、貸衣裳業というのは、好きな着物が扱えて自分の得意分野も活かせる“天職”のように思えたのです。

これまでもいろんな仕事をしてきましたが、どれも生活のためで、とくに自分の好きな仕事というわけではありませんでした。ようやく好きな仕事が見つかったのだから、何とかやれるようにしたいと思ったのです。貸衣裳の売り上げもありましたが、それはすべて衣裳の購入費用に充てたかったので、それ以外は、アルバイトで賄おうと思ったのです。たしかに時間の余裕はなかったかもしれませんが、好きな仕事ができることがうれしくて、大変だということは、あまり感じませんでしたね。

 

小回りの利くサービスでリピーターを増やす

――貸衣裳は、どんなイベントでの利用が多いですか?
一番多いのが成人式で、次が卒業式、その次が七五三ですね。お宮参りに利用してくれた人が、七五三でもまた来てくれるといった具合に、人生の節目のイベント毎に利用してくれるお客様も増えています。

――貸衣裳業としては後発といえますが、他店との違いをアピールするために、どんなことに力を入れていますか?
「着物はあるので、小物だけ借りたい」といった要望にも応えるなど、個人経営ならではの小回りの利く店づくりを心がけています。メイクや髪のセットなども私が行なうので費用もかからないため、料金も抑えられます。

最近は、一眼レフのカメラを買って撮影方法を勉強し、ここで写真も撮れるようにしました。さすがにプロカメラマンのような技術はありませんが、「手ごろな料金で衣裳が借りられ、着付け・メークもしてもらえ、さらに写真まで撮ってもらえる」と、お客さんにも喜んでもらっています。

――開業から7年ほどですが、業況はいかがですか?
手作りのチラシをポスティングするなど、小さな広告宣伝しかしてきませんでしたが、クチコミのお客さんやリピーターなど、お客さんは毎年少しずつ増えてきました。また、売り上げも年々増え、内装費用の返済などを含めても、なんとか黒字化は達成できています。ただ、金融危機の影響もあり、今年はかなり厳しい状況になる見込みです。

  

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プロフィール&店舗概要

プロフィール
中井和美(なかい・かずみ)
奈良県出身。生命保険会社に8年勤務した後、請われて呉服会社の貸衣裳部の店長に。1年で退職し、2年後に自宅で貸衣裳業を開業。4年後、夫が田舎暮らしを始めたのを機に、現在の店舗へ移転。

店舗概要
店名:舞夢
所在地:〒636-0312 奈良県磯城郡田原本町新町21-1シェリー22 2F
TEL&FAX:0744-33-4124
代表者:中井和美
営業時間:AM.10:00〜PM.6:00
定休日:毎週木曜日、第3日曜日