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窮地に追い込まれて発揮される能力がある

更新日:2004年08月12日

人は誰でも大きな可能性をもっているという。しかし、それを発揮している人は限られている。我々は、自分自身の能力の限界を自分で勝手に決めてしまってはいないだろうか?


 
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『火事場の馬鹿力』ということわざがある。
「火事という危機的な状況に置かれると、普段ならとても持ち上げることができないような重いタンスでも、思わぬ力が出て、持ち上げられる」という話から、人間の潜在能力の大きさをたとえたものだ。
人の持つ可能性は果てしないといわれるが、ほとんどの人はそれを試す機会をもたずに過ごしているのではないだろうか?

地方企業人のコーナーでも紹介した滋賀県のブルーベリー農園の経営者、岩田康子さんは、農業を始める前は、資産家の妻として、何不自由のない生活を送っていた。36000坪もの日本庭園がある家に住み、内外の要人を招いては、パーティーを催したり、運転手つきのベンツで買い物に出かけたりと、その暮らしぶりは、人もうらやむような優雅なものだった。

だから、彼女が、離婚をキッカケに農業をすると決めたとき、周囲の人はこぞって反対した。農作業はおろか、まともに土にさわったことすらない人が、ひとりで、農業ができるわけがないと思ったからだ。しかし、大方の予想に反して、彼女は農業者として成功を収め、新規就農者向けに講演をして回るほどの実力をつけた。

農作業にしても、収穫したブルーベリーの販売方法にしても、教えてくれる人がいたわけではなかった。失敗を繰り返しながら試行錯誤を続け、独力で道を切り開いてきた。時には、疲れ果ててやめてしまいたいと思うこともあったという。けれど、やめたところで、ほかに何ができるわけでもない。であれば、とにかく目の前のハードルを超えるほかはない。

「できるだろうかなんて迷っている余裕はありませんでした。生きていくためには、そうせざるを得ない。よく、『強いですね』と言われますが、私が特別だったわけではありません。誰でも同じ状況に置かれたら、きっと同じことをするでしょう」(岩田康子さん)

人は、がけっぷちに追い込まれたとき、思いもよらない力を発揮する。自分ではとうていできないと思っていたことも、苦し紛れにやったらできたということもある。しかし、たいていの人は、大変な状況に陥りそうなことはあらかじめ回避する。

そう考えると、自分の限界を決めているのは、案外、自分自身の思い込みなのかもしれない。生きていくうえで、ある程度のリスクの回避はたしかに必要だが、自己防衛に徹しすぎると、自分の成長の機会までも奪い去ってしまうことを我々は、肝に銘じておく必要があるだろう。

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