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決断するために

更新日:2010年09月22日

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※月刊WizBizバックナンバー(2010年8月号)よりお届けいたします。
 

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 先日、父君の残された負の遺産を受け継いだある経営者にお会いした。会社は、父君の代で消費者に損害を与えてしまっていた。その賠償を含めての相続をするのか、会社を潰してしまうのか、その片は迷った末、「賠償し続けるためにも、あえてマイナスからのスタートを切ろう」と決めた。

 父君は「本来無一物、何時に残すものもなし、命に代えて託するは、父祖伝来の日本国(後略)」といった歌を残され、亡くなられたそうだ。でもその方はそんな父君を心から尊敬しているという。

 私は、父君と祖国への愛、責任ある人々への義という、まっとうな覚悟を受け継いだことが、お金では買えない最大の遺産だと思った。

 愚かな後継者はいくら資産を渡しても蕩尽してしまうだろう。負からのスタートも、それだけの義をお持ちの方なら、プラスに変え、社会に真に貢献できる企業を育てることができるに違いない。

 負を引き受ける決断は、「正しいかどうか」の視点からなら正しくないかもしれないが、「義か否か」「納得できるか」の視点なら、大正解である。

 私はそういう決断ができる人と人生のビジネスを共にしたいし、私自身もそんな決断のできる人間になりたいと、弱い心ながら、天に祈らずにいられないのである。

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著者プロフィール

さかもと未明
1965年神奈川県生まれ。玉川大学文学部卒。商社OLを経て89年に漫画家デビュー。レディースコミック誌を中心に活躍、2000年には作家としての活動も開始。作品は硬軟問わず幅広い。著書に『マンガ ローマ帝国の歴史1〜3』(講談社)、『神様は、いじわる』(文藝春秋)など