莫邦富的視点
10分間のサービスに求められるプロの精神
莫 邦富(Mo Bang-Fu)
更新日:2008年01月24日
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日本の航空会社では、国際便のVIP客に対して空港でプロモーションというサービスを行なっている。10分間あるかないかのサービスで、高く評価を得る担当者もいれば、まったく反対の結果になったケースもある。
10分間のサービスに求められるプロの精神とは。
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航空会社が空港で提供するプロモーションサービスについて
他の国の航空会社のことは知らないが、日本の航空会社では、国際便のVIP客に対して空港でプロモーションというサービスを行なっている。分かりやすく言えば、出発空港での見送りと到着空港での出迎えのサービスを提供するということだ。
チェックインしたVIPを専門の担当者が礼儀正しく空港のラウンジまでエスコートする。たまには、飛行機に乗り込むまで案内してくれる場合もあるが、たいていはラウンジまでである。
到着地でも同じだ。飛行機のドアの近くでVIP客を出迎え、空港を出るところまで案内する。実質的な問題を解決する、または便宜を図るためのサービスというよりも、重要なお客さんへの敬意を示すことで、こうしたハイエンドの乗客をしっかりとつかんでおくための営業だと理解したほうがいいかもしれない。
空港内の移動を案内するだけのサービスだから、客との接触時間は長くても10分程度だ。だがこの10分間あるかないかのサービスで、高く評価を得る担当者もいれば、まったく反対の結果になったケースもある。
私自身の体験を報告しよう。
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プロフィール |
莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。 |
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