経営者の味方「社長・経営者のための経営課題解決メディア WizBiz」

WizBiz:HOME >  ビジネスマガジン >  ビジネスコラム >  莫邦富的視点・21世紀の大国中国を見つめる  >  数字と縁起とビジネスの小話  詳細

莫邦富的視点
数字と縁起とビジネスの小話

更新日:2011年02月16日

  • 最初へ
  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 次へ
  • 最後へ

 北京五輪の開幕が2008年8月8日午後8時 であったことを記憶している方も多いであろう。中国でも日本と同じように数の縁起を担ぐのである。今回は、ビジネスがらみの中日両国の興味深い数字の話が語られている。
 

   お気に入りに追加 はてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに追加 del.icio.us に追加 Buzzurl(バザール)に追加

 
莫邦富氏
 
 
著者新刊
莫邦富が案内する中国最新市場 22の地方都市
莫邦富が案内する
中国最新市場
22の地方都市

莫邦富著(海竜社刊)
価格¥1500
見た!聞いた!歩いた!徹底的な現地取材で得た「明日の星」22都市の市場魅力
 
バックナンバー一覧
 

420はなぜ縁起がいいのか

日本も数字にこだわる傾向がある。昨年の年末、岐阜県恵那市を訪問した時、面白い話を聞いた。

恵那市を走る明知鉄道では、2008年に極楽駅を開業し、恵那・明智間の運賃は420円に設定された。この数字については誰も深く考えてはいなかった。

ところが発売直前にある深刻なことに気付き、担当者たちは青ざめてしまった。極楽世界へ死に行くので、と言われたからだ。困り果てた関係者側にある人が逆の主張をして安心させた。「縁起が非常にいいよ。420円だから、シニゼロだ」。数字を逆手に取ったこの逆説的な主張が、後にビジネスの実をうまく結ばせた。

420円に設定された極楽駅行きの乗車券は逆に「シニゼロ切符」ということで、事故防止や幸運を招く縁起切符として人気が出てきて、中には「長寿のお守り」として使われるケースもある。

インターネットで調べてみると、購入した420円の切符を使わずに持って帰ったり、友人へのお土産にする人もいるという。さらに、使用済みの切符を1枚20円で購入し、お守り袋に入れておくといった利用の仕方も出ているそうだ。

明知鉄道側もしたたかに美しい台紙を付けた「極楽の記念乗車券」を800円で売り出す。恵那極楽間420円+極楽入場券190円+岩村極楽間190円で合計した金額だが、今度は800円という計算済みの数字にした。

  • 最初へ
  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 次へ
  • 最後へ
著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/