莫邦富的視点
「康師傅(カンシーフ)」のインスタントラーメンはなぜ売れたのか
莫 邦富(Mo Bang-Fu)
更新日:2009年11月18日


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知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。
日本でさえ、関東と関西ではインスタントラーメンの味付けに差がある。広大な中国では、その差は広範であり、また多様なものとなる。地域差を無視しては、食品ビジネスは思うに任せぬことになるという。
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シーフード風味とビーフ風味の競争
中国で「康師傅」といえば誰もがインスタントラーメンを連想する。頂新国際グループという台湾企業が経営する食品メーカーだ。1989年に中国本土に進出し、92年からインスタントラーメンの生産を始めた。台湾で無名の中小企業がわずか10年ほどで中国本土市場を制覇したことで、台湾の食品最大手である「統一企業」グループを圧倒し、ビジネス分野の成功物語を書き上げた。
中国本土のインスタントラーメン市場に突入したのは、両社ほとんど同時だった。統一は康師傅よりわずか2週間遅れて自社製のインスタントラーメンを発売した。しかし、明暗はそこから分かれた。
統一が台湾でもっとも人気の高いシーフード風味のインスタントラーメンを発売したのに対し、康師傅はビーフ風味のインスタントラーメンを売り出した。結果は康師傅の勝利だ。事前の市場調査で、北京・天津地域では醤油煮の牛肉味が一番喜ばれ、スペアリブ味、鳥味がその次に続き、シーフード風味人気が4位だという市場ニーズをつかんでいたのだ。


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| プロフィール |
莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。 |
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