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莫邦富的視点
「製造業立国・日本の終焉」のご一読をお勧めする
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2009年04月01日

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知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。
「中央公論」4月号に掲載された三菱UFJ証券のチーフエコノミスト水野和夫氏の論文と、Googleで「中国経済」を検索した時に表示される関連キーワード。まったく関係なさそうな両者から、日本経済の実態を読み解き、その先行きを憂う。

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莫邦富氏
 
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なぜ中国経済の崩壊を期待するのか

実は、アジアの内需を日本の内需に組み入れろと声を大にして呼びかける水野氏はひそかに心配している。
「アジア諸国が日本の文化や商品に対するある種の憧れをもっている間に、この地域に展開する必要がある。アジア諸国がさらに富裕化した場合、欧米のブランドが本格的に入り込んでくる。それまでに地歩を築くとなるとあまり時間はない」

Google日本には、ある特殊な機能がついている。検索欄にキーワードを入力し検索すると、そのキーワードに関連するよく利用される検索パターンが自動的に出てくるのだ。私はGoogleで検索する際にある奇妙な現象に気づいた。

2009年3月17日の時点で、その現象を再確認するため、Google日本でキーワードとして「中国経済」を入力し検索すると、次のような関連キーワードの組み合わせパターンが出てくる。全部で10項目がある。念のために写しておく。「中国経済産業局」「中国経済 崩壊」「中国経済 見通し」「中国経済 現状」「中国経済連合会」「中国経済状況」「中国経済の今後」「中国経済 破綻」「中国経済成長率」「中国経済レポート」。

以上の検索パターンを見ると、ニュートラルな「中国経済 見通し」「中国経済 現状」がある一方で、「中国経済 崩壊」「中国経済 破綻」という、ある意図を読み取れそうな気がする検索方法がある。しかも、「中国経済 崩壊」のヒット件数が108万件と2番目に多い。

いまの中国経済の崩壊を期待することは、日本経済の自殺を意味する。こんな初歩的なことすらも理解していないのなら、アジアそして中国市場を開拓し、その内需を日本の内需に組み入れることなど所詮は無理な相談だ。
ひょっとしたら、水野氏の警告した通り、「2001年以降こそが、日本にとって本当に失われた10年となった可能性がある」のである。  

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』『日中「アジア・トップ」への条件』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/