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莫邦富的視点
日本も中国もブランド戦略の練り直しに迫られる
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2008年10月08日

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 米国人の対中国認識と知識の調査が行なわれた。その調査結果に莫氏は驚くとともに、米国、そして日本の企業の広報活動の問題点を感じることになったという。

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莫邦富氏
 
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トヨタも日産も中国ブランド?

この調査結果を見て、シンガポールを中国の一都市と思いこむ米国人が多いことを根拠に、米国はあまりにも中国のことを知らなさすぎると断罪するのは簡単だ。しかし、落ち着いて考えれば、やはり中国のソフトパワー不足に問題の根本を求めるべきではないかと思う。

しかし、私の関心はむしろ、サムソン、トヨタ、日産、Nikeを中国のブランドと思いこんでいる点のほうにある。韓国のサムソン、日本のトヨタと日産にとってはいい迷惑だろう。米国人が勝手にアジア人を一緒くたにしている。韓国も日本も中国もきちんと分けてとらえない米国人は勝手と言えば勝手だが、それでもやはり、サムソン、トヨタ、日産にある種のメッセージを送っている。日系企業の広報活動もブランド戦略も、より個性的なものにしなければ、混同されてしまう恐れが現実にある。

ただ、一番悲しいのは言うまでもなく中国だ。民族系のブランドが海外でほとんど認知されていないことがこの調査で判明した。Nikeまで中国のブランドだと思いこむ米国人も米国人だが、世界の工場である中国の存在感が逆にこうした形で確認されたという思いがした。

悩みと問題の性質も違うが、日中どちらも自らの広報、宣伝戦略を練り直す必要があるのではないかと思う。もちろん、ついでに米国人にひと言いいたい。もう少し真面目に世界のことを学んだらどうか、と。

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu):1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/