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「世界の最も忙しい空港」ランキングに見る米中両国の経済力
莫邦富的視点〜21世紀の大国・中国を見つめる〜

更新日:2017年05月22日

「世界の最も忙しい空港」はどこにあるのか。やはりアメリカなのであるが、ロサンゼルス空港でもサンフランシスコ空港でも、ジョン・F・ケネディ空港でもないという。
 

アメリカと中国で最も忙しい空港ランキングの半分を占める

スイスのジュネーブに本部を置く国際空港評議会(ACI)が発表した統計をもとに纏められた「2016年世界の最も忙しい空港トップ10」というランキングがある。

それによると、米アトランタ市のハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港は19年連続でトップとなった。利用者数は約1億417万人。北京首都国際空港は9439万人で2位だった。3位から10位はドバイ国際空港(8365万人)、ロサンゼルス国際空港(8092万人)、羽田空港(7952万人)、シカゴ・オヘア国際空港(7796万人)、ロンドン・ヒースロー空港(7571万人)、香港国際空港(7052万人)、上海浦東国際空港(6600万人)、フランスのパリ=シャルル・ド・ゴール空港(6593万人)との順になっている。

「世界の最も忙しい空港」の敷居は10年前の2016年のそれと比べると、1500万人も高くなった。世界で最も忙しい空港ベスト50を見ると、中国は9の空港(そのうち、中国本土は北京首都空港、上海浦東空港、広州白雲空港、成都双流空港、昆明長水空港、深せん宝安空港、上海虹橋空港、そして香港空港、台北桃園空港)が占めている。アメリカは中国のそれを遥かに凌ぐ16の空港となっている。アメリカ+中国で「世界の最も忙しい空港」の半数を占める。2つの空港がランク入りしている国は、ドイツ、日本、イギリス、インド、スペインという5カ国だ。その他の15カ国はそれぞれ1つの空港だけだ。

しかし、大陸間で区分してみると、「世界の最も忙しい空港」はアジアでは22、北美(北部アメリカ)では18、欧州では9、オーストラリアでは1となっている。アジアが最も活力のある地域だと深く印象付けられる。

一方、南米とアフリカでは、一つもランキングされていない。

中国も一空港の利用者数が1億人に迫る

アメリカ中央情報局の報告によると、2009年時点で「上空から確認できる空港あるいは飛行場」は、全世界に約44000カ所あり、その内の15095カ所は米国内にあり、米国が世界で最も多いということになっている。

なぜ、アトランタ国際空港は世界中にこんなに多く存在する空港の中で、世界一忙しい空港となったのか。

実はアトランタにはアメリカの大企業のトップ500社のうち、450社もが拠点を置いている。日本を含め海外から進出している企業も少なくない。鉄道は徐々に廃れてしまい、世の中は自動車社会となった。しかし、各方面からのハイウェイが集中しているため、アトランタの街は活気に溢れている。だから、航空機時代のいまは空の十字路として発展してきた。

中国は追い上げてくるものの、まだまだアトランタ国際空港に及ばない。年間1億人が利用している空港は今のところ、まだアトランタ国際空港が独占している。しかし、北京首都空港に追い越される日もそう遠くはないだろう。

著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。 『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。 現 在、三井住友銀行グループ・SMBCコンサルティング会報誌の中国ビジネスクラブにて「データから見えてくる、これからの中国マーケット」、ダイヤモン ド・オンラインにて「莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見」、時事通信社の時事速報にて「莫邦富の『以心伝心』講座」などのコラムを好評連載中。 博報堂スーパバイザ。SMBCコンサルティング顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。山梨県観光懇話会委員。石川県中国インバウンド研究会顧問。大妻女子大学特任教授。
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