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労務Q&A
労働条件の不利益変更について

更新日:2011年07月27日

 当社では、通常の有給休暇のほかに、福利厚生として3日のリフレッシュ休暇を設けています。しかし、実際には有給休暇の消化もままならない状況で、リフレッシュ休暇を利用する社員もおりません。そこで、リフレッシュ休暇廃止を検討しているのですが、進める際の注意点などがあれば教えてください。
(千葉県 E社社長)
 


 
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回答

就業規則を変更することで統一的に労働条件を変更することが可能です。その場合、社員の理解を得ながら慎重に行なうことがポイントです。

解説

労働条件を変更するには、社員の同意が必要ですが、就業規則を変更することで統一的に変更することができます。ただし、就業規則に記載されている労働条件を下げるには(これを「不利益変更」といいます)、次の要件をクリアしていなくてはなりません。

(1)法律上必要な手続きがとられていること
(2)不利益変更に合理性があること
(3)法令に違反していないこと

まず(1)については、社員の意見聴取が行なわれていること、労働基準監督署へ届け出ていること、社員に周知されていること、といった就業規則の変更に伴う法的手続きが適切になされているがポイントです。

次に(2)については、社員が受ける不利益の程度、労働条件変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合との交渉の状況、その他の事情に照らして合理性があるかどうかが総合的に勘案されます。

(3)については、労働基準法をはじめ法令に違反した内容を就業規則に定めた場合には、その部分は無効となります。

以上のことを踏まえて、就業規則の変更を行ないますが、まずは社員との話し合いの機会を設けて、意見の擦り合わせを行ないましょう。リフレッシュ休暇の廃止理由について理解が得られるよう十分に説明をすると同時に、有休を取りやすくするための環境整備を進めていくといった代替案を提示して、社員の同意を取りつけます。同意が得られたら、就業規則の該当部分を変更し、必要な手続きを行ないます。

労働条件の不利益変更は、社員の生活に関わる重大な問題でもあり、やり方を間違えると社員のやる気を失わせる要因にもなりますので、入念に準備して慎重に行ないましょう。なお、賃金や退職金などの不利益変更については、社員の同意を個別に取る必要があります。

【資料1】不利益変更の合理性について

【資料2】社員の個別同意について

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著者クレジット

社会保険労務士・富岡英紀(とみおか・ひでき)
経営・労務に関するコンサルタント業のほかベンチャー企業への助成金コンサルや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。

社会保険労務士・加藤美香(かとう・みか)
就業規則作成、人事制度(賃金・評価・退職金制度)設計、社員教育などを通じて、企業の労務トラブルの防止や組織活性化の支援に取り組んでいる。