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労務Q&A
懲戒解雇と解雇予告除外認定について

更新日:2010年02月24日

 懲戒解雇であっても、解雇予告を行なうか、解雇予告手当を支払う必要があります。懲戒解雇はもっとも重い処分ですので、その執行には注意を要する点が少なくありません。
 


 
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質問

当社の営業社員が、取引先への接待と見せかけて、会社の経費(数十万円)を着服していることが発覚しました。懲戒解雇処分を検討していますが、その場合、30日以上前に解雇の予告をしたり解雇予告手当の支払いをしたりすることなく、即時に解雇することは可能でしょうか。注意点などもあわせて教えてください。
(神奈川県 H社社長)


回答

懲戒解雇であっても、解雇予告を行なうか、解雇予告手当を支払う必要があります。ただし「解雇予告除外認定」を受けた場合、それらは免除されます。


解説

会社の金銭を着服するなど、従業員が重大な違法行為を犯した場合、もっとも重い処分として懲戒解雇にするケースも少なくありません。従業員の側に非がある懲戒解雇の場合、解雇予告や解雇予告手当の必要はないと思いがちですが、従業員を解雇する場合には種類を問わず、少なくとも30日前に解雇予告をするか、30日分の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなくてはなりません。

ただし、解雇予告をする必要がないほどに重大で悪質な(労働者の責に帰すべき事由がある)場合、労働基準監督署の「解雇予告除外認定」を受ければ、解雇予告の義務が免除されます。この認定を受けることなく即時解雇した場合には、たとえ懲戒解雇であっても労働基準法違反となり、罰則が適用されることがあるのでご注意ください。

ご相談の事案であれば、解雇予告除外認定が受けられる可能性もありますので、申請を検討してみましょう。具体的な手続きとしては、「解雇予告除外認定申請書」を所轄の労働基準監督署に提出します。

審査において、証拠書類の提出を求められたり、会社や従業員本人に対する事情聴取が行なわれたりもしますので、時系列に状況をまとめるなどの準備も必要です。なお、認定が下りるまでには1〜2週間程度かかることもあり、また必ずしも認定が下りるとは限らないので、事前に労働基準監督署に相談をし、慎重に進めるようにしましょう。

なお、懲戒解雇を行なうには、解雇事由が就業規則内に具体的に記されている必要があります。あらゆる事由に対応できる就業規則となっているか、是非この機会に見直してみてください。

【資料1】就業規則記載例:8KB
【資料2】労働者の責に帰すべき事由について:7KB
※PDFファイルを見るには、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、下記URLから無償でダウンロードできます。
Adobe Reader:
http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html

著者クレジット

●富岡英紀(とみおか・ひでき):
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。

●加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。