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第7回 実川香名美氏(株式会社RABBITSCOMPANY 代表取締役)【前編】

更新日:2017年07月13日

今回は、当番組初の「女性社長」にお越しいただきました。お二人のお子様を育てながら、株式会社RABBITS COMPANYの代表取締役でいらっしゃる、実川香名美社長のインタビューです。妻として、母として、社長として、そして女性として、すべての幸せを手に入れるためには、どのような心の持ち方が大事なのでしょうか?女性経営者やこれから起業を目指す女性は、聞いていただければ必ず勇気をもらえることと思います!
 

実川香名美氏(株式会社RABBITSCOMPANY 代表取締役)新谷:本日の社長に聞く!インWizBizは女性社長、お二人のお子様がいらっしゃり、かつ専業主婦から社長になられた実川(じつかわ)社長様でいらっしゃいます。実川社長様はIT分野の本も多数出されていらっしゃいます。本日はよろしくお願いいたします。

実川:よろしくお願いいたします。

新谷:まずは経歴をご紹介いたします。実川社長様は1986年株式会社オービックに入社、その後ご結婚なされて退職され、その後お二人のお子さんをお産みになり、そして今RABBITSCOMPANYという会社の社長様をやっていらっしゃいます。それでは最初のご質問からなのですが、オービックに当初お勤めになった理由とか、入社の経緯とかは何かあられましたでしょうか?

実川:入社の経緯なのですが、大学の時、私は工学部の情報通信工学科におりました。コンピューター会社に入社しようと考えていたのですけども、実は就職活動を全く真面目にしておりませんで。会社説明会がたくさん開かれている中、友人達が全員心配して、ものすごいイケメンの課長がいる会社があるから、1回その説明会に行ったほうがいいというふうに言われ、課長の顔を見たほうがいい、あと声が素晴らしく良いというふうに言われました。そこで説明会に行こうと思い、オービックに電話をしたところ、まだ男女雇用均等法がちょうど出る前ぐらい、ちょうどその年だったのですけれども、男子の説明会は今やっているけど女子の説明会はやっていないと。ちょうどテストが始まるところだったので、その日程では女子の説明会の日程では私ちょっと行けないので、じゃあ諦めますと電話で言ったところ、渋々先方がでは男子の説明会、女子1人でよければいらっしゃってくださいと言われました。

新谷:女性1人で、他は皆同期は男性ということでいらっしゃいますか?

実川:いえ、その説明会ですね。その説明会が全員男性ですけど、いらっしゃいますか?というので、別に説明会なので、では伺わせていただきますと。そこで決してやってはいけないことをまず私はやったのですが。15分遅刻して会社に行きました。会社に行きましたところ、丸くなって全員男性なのでダークスーツを着て、顧問が真ん中ですごい怖そうな顧問が話しているのを男性陣は聞いているところに、私は15分遅れで入っていきました。しかもダークスーツなんて着ていなかったので、明るめのお洋服を着ていたので、ものすごく目立つことになり、顧問があまりに怖そうなのでどうすればこの場を怒られずにしのげるか。出て行けと言われずにしのげるかと考えたところ、ひたすら目を見て笑顔で顧問の話していることをうなずく、「そうですね」と言うことしか思いつかず、ずっとそれをやりました。

新谷:その頃からもう営業の才能が開花されていらっしゃったのでは?

実川:怖かったので、とにかく怒られない方法を考えて、ひたすら。しかも15分遅れていますから、追い出されてもしょうがない、つまみ出されても怒鳴られてもしょうがない状況だったので、来なきゃ良かったなと思いながら、ひたすらお話を聞いているふり。ひたすらもう頭には入らないのですが、笑顔でうなずいておりました。

新谷:それでお受かりになったのですか?

実川:そしたらその日の夜にもう電話がかかってきまして、明日来てくれと。もちろん怒られるのではないかと、明日も呼び出されて怒られるのではないかと思っていたので、次の日はもう1日空けて何時まででもいれるようにして伺いました。そしたらその友人が言っていた、会いたかった、かっこいい。

新谷:イケメンですか?

実川:イケメン。声も素晴らしく素敵な人事課長が出てきまして、あっ今日は来て良かったと。もうにこにこで面接をやったら、その課長が「今日時間ありますか?」と。「はい、あります」「じゃあちょっと筆記もやらせてください」「わかりました」筆記をやりました。「採点してくるから待てますか?」「待ちます」ちょっと待っていたら、人事課長が帰ってきて、「いやびっくりしたよ。君意外と点数良いんだね」と呆れられたように言われまして。「はい」と。「もうちょっと時間ありますか?」「はい」と。「役員面談もできますか?」「はい、できます」というふうに言ったところ、役員面談までその日にすることになり、役員室のドアをトントンと叩いてドアを開けたら、役員の方がいきなり両手で握手をしてきて「おめでとうございます。4月から君と一緒に」ということで説明会に行った次の日に就職が決まってしまったという。

新谷:なるほど。実川社長様らしく、イケメン課長で選んだということでいらっしゃいますよね。

実川:選んだというか、就職活動それしかしていないのです。

新谷:本当に今お聞きになっていらっしゃる方はちょっと沸々と怒りがこみ上げていらっしゃるかもしれませんけれども。

実川:すみません。すみません。

新谷:オービックにお勤めになった後、その後ご結婚なされていらっしゃいます。退職されたのはその後だとお伺いしていますけども、退職された理由というのは何かあられたのですか?

実川:一応オービック社内結婚で、1年間一緒に社内で働いていたのですが、もともと不良OL的な仕事をしないOLだったもので、風当たりはもともと強く。結婚してやはり居づらいし、迷惑をかけるのも悪いなというのもありましたし。あとうちの父がもう絶対女は結婚したら家庭に入るという主義で育てられていたので、専業主婦をするのが女の幸せでそれが当たり前と思っていました。そこでちょうど1年ぐらい働いたので、安易に子どもも産まれるかもしれないし、仕事をこの辺で辞めよう、憧れの専業主婦になって家事をやろうと心に決めて、課長とかにいじめられていたのもあるのですけど、1年で1度退職することを決めました。

新谷:なるほど。それが今は社長様でちょっとびっくりな部分がございますけども。専業主婦時代はかなり楽しんでいらっしゃった様子をお聞きしていますけども、完全にどっぷりでいらっしゃったのですか?

実川:専業主婦ってすごく忙しいのかなと思ったら、昔は忙しかったのかもしれませんが、今は電化製品の発達でお米を炊くのも機械ですし、洗濯するのも機械ですし、ものすごく時間が余ってしまってどうしていいかわからない毎日を過ごし始めました。そこで私は実はゲームが好きで、当時ファミリーコンピューター時代だったと思うのですけども、お金もそんなになかったので家の中で遊べるものといえば、もうゲームがバッチリだったので、朝から晩までずっとゲームをしておりました。

新谷:完全にどっぷりという感じで、専業主婦らしい専業主婦でいらっしゃったということですね。

実川:ありがとうございます。

新谷:その後お二人ご出産されていらっしゃいます。子育てのほうは楽しんでいらっしゃったのですか?

実川:子どもはもともと大好きなので、産まれた時から大人として子どもを扱っていたような感じだったと思うのですが、すごく楽しんでいたとは思います。

新谷:お聞きしていると、お一人目のお子様を出産されてすぐに仕事をというか、会社を設立しているのですか?個人事業主でいらっしゃったのですか?

実川:出産した時は個人事業主で、出産する前から専門学校の非常勤講師等をやっていたので、出産後授乳時間、授乳をする間3時間空くので、1時間で学校に行って1時間授業をして1時間で帰ってくれば授乳時間に間に合うという感覚で、最初は1コマから仕事復帰させました。

新谷:なるほど。ではもう産まれてすぐ仕事を始めた感じですか?

実川:3、4か月ですかね。

新谷:早いですね。

実川:6月に産んで、9月からは行っていたような気がしますね。

新谷:その後そのままお仕事を広げていかれたということなのですか?

実川:授乳時間の間隔が空いていったので、3時間から4時間、5時間、6時間となれば半日の仕事3時間仕事ができましたし、離乳食に移行していくと必要なくなっていく訳ですから。それに合わせて、ぴったりその時間で仕事を増やしていきました。

新谷:そうですか。今お聞きになっている女性の方々はそんなことできるのかという驚きを多分感じていらっしゃるのではないかなと思うのですが。会社をその時1社目を作られたという形に途中からなられるのですか?

実川:最初は派遣会社を。その1年間ゲームをして疲れて、このままじゃいけないと思って、朝新聞を見たらたまたま派遣会社の募集が目に入って、派遣会社に登録して、そのまま派遣会社登録で仕事、派遣経由で仕事をいくつかしていました。が、専門学校の先生をやっていた時に当時MicrosoftさんのMOTというMicrosoft Official Trainerという資格試験がございまして、この資格試験受かったら就職できるよと学生達に言って頑張って。本当は学生が受からない試験なのですけども、学生達に試験を受けさせていました。その時1人の生徒がすごく頑張ってMOT合格したのですが、私が言っていた就職できるはずのことが就職できないという事実。すごく良い子だったのに就職できない、専門学校卒というだけで、ここまで就職できないのかということにすごい私がショックを受けまして。ただあまりにちゃんとした仕事もできそうな子だったので、私は嘘つきになりたくないという理由だけで、実はその時会社を作り、その子を雇いました。それが1個目の有限会社RABBITSSTAFFという会社です。

新谷:そうでいらっしゃるのですか。面白い経緯ですね。大変教え子にも愛があるということをお示しでいらっしゃると思いますけども。その後第二子をご出産されていらっしゃいますけども、その時には一旦会社をたたまれていらっしゃるのですか?

実川:いえ。第二子を出産する時、女性はいい加減だとか、仕事が女性のほうが信用できないとかとまだよく言われている時代だったので、こんなことで自分が妊娠したとか出産するから仕事を疎かにするというイメージを皆に植え付けたくなくて。実は誰1人にも妊娠したことを告げず、仕事を続けていました。

新谷:ばれないものなのでしょうか?

実川:打ち合わせに行ったらばれちゃうじゃないですか。なので忙しいので、打ち合わせができないという形にして。講習会はうちの社員達に行かせて、私は人前に出ないようにして、打ち合わせ全て電話とかでさせていただきました。2回とも7か月ぐらいまでは前に立っていてもばれませんでした。

新谷:これも女性の方々がそんなこともできるのだという驚きでございますけども。

実川:そうですね。ただそこで隠したので、誰もいたわってくれなかったため、出産した病院で出産した次の日から社員に病室に来てもらって、病室でもうがんがん仕事をしていたのを覚えております。

新谷:すごいですね。出産してすぐ仕事ができるものなのだということを証明していただいていますけども。

実川:いえいえ、いけないとは思うのですけど。

新谷:ご出産後いろいろあられたと思うのですが、その後は一旦またその会社を辞められていらっしゃるのですよね?

実川:そうですね。出産して2年後ぐらいだったと思うのですけども、表向きは下の子が幼稚園、上の子が小学校に入るタイミングで送り迎えの限界と、それから学校行事に行ってあげたいので、専門学校の講師とかやっていると全て休講にしなくてはいけなくて。これが予定が出るのが、自分の子どもの幼稚園、学校よりも自分の仕事の予定のほうが早かったため、全てキャンセルして行かなくてはいけない。2人になるとさすがにこれが辛いなという理由で会社をたたむ方向になったというのが、一応表向きの話でございます。


新谷:最後までお聞きいただきまして、誠にありがとうございました。本日のpodcastはここまでになります。また来週お楽しみに。

プロフィール

実川 香名美 さん
1963年7月、東京都生まれ。玉川大学工学部情報通信工学科卒業。
卒業後、株式会社オービックに就職。結婚退職。
その後、非常勤講師など各種講習会講師として活動。
1997年に有限会社ラビッツスタッフ設立。カリキュラム作成や講習会企画、インストラクター養成、パソコン教育全般において幅広く活動。政府・官庁をはじめ、企業約百数十社のメーカー講習、各種学校など、のべ1万人以上に対して、データベース、プレゼン、人材教育、Microsoft Office全般の講習を精力的に行う。
その後、子育てと経営の両立に悩み、廃業。専業主婦を経て2012年株式会社RABBITSCOMPANYを設立。
町おこし、キャリア教育などの社会貢献事業に取り組む一方で、facebookページやホームページの企画、運営、教育などにも取り組む。
2013年11月参加型女性支援団体「フェアリークラブ」設立。
「女性が活躍できる未来を創りませんか?」を合言葉に、一度なんらかの事情で仕事をやめた女性の、再活(再び活動、再び活躍)支援と仕組み作りに取り組む。
昨年は、都立高校でのキャリア教育の実績も認められ、地域教育推進ネットワーク東京都協議会の広報誌とホームページに、支援団体として紹介されている。
著書に「実習 情報基礎」(インプレス教育テキスト)などがある。