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業務設計の仕方

更新日:2012年08月01日

当社では毎月、全社員に当月の業務計画を提出させています。業務進捗は各部門長が責任を持って管理し、社員へ業務推進を強く促してはいるのですが、多くの社員や部門で計画の未達成が続いています。そこで毎月の業務計画立案の仕方から見直すこととしました。社員の業務設計のポイントなどを教えてください。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

回答

経営者や社員の方の中には毎月、月初に業務計画を立てられる方も多いことと思います。しかし、その計画の中身に関しては、明らかに無理な内容であったり、必要な業務の課程が抜け漏れていたり、無駄な業務が含まれていたりすることもあるようです。
以下では、個々の社員が自身の業務について設計をする際のポイントを解説していきます。

解説

個人の業務設計のポイントとしては、以下のようなことを挙げることができます。

【ポイント】

・毎月2カ月先までをイメージしてスケジュールを組み立てるようにしましょう。
1カ月先までをイメージして業務設計をする人は多いと思いますが、1カ月先では近視眼的すぎます。2カ月先までを見越して仕事をすることで、余裕を持って業務を確実にこなしていくことが可能になります。

・すべての業務は、優先順位をつけてスケジューリングするようにしましょう。※
優先順位が変われば、業務設計の内容は大きく変わります。全ての業務は、緊急性と重要性の視点から優先順位をつけ、優先度の高い業務から予定時間を確保していくようにしましょう(※具体的なスケジューリングの手順は後述します)。


・業務設計は関与する人たちと確認、相談しあいながら組み立てていきましょう。
チームで仕事をする場合や、複数の部署が仕事の各工程を受け持つ場合などでは、互いの連携がとても重要になってきます。また、協力しあった方が上手くいく仕事、担当者を交代した方が上手くいく仕事など、様々なケースも考えられます。各人の業務設計は、関与する人たちと確認、相談しあいながら組み立てていくことで、最適な計画を立てることが可能になります。

・社員の業務計画は必ず上司等がチェックするようにしましょう。
上司は部下の業務設計を確認し、必要に応じて改善を指示する必要があります。部下や社員に対しては、業務の抜け漏れないよう、かつ、無駄な仕事をさせないよう配慮することが大切です。

・作成された業務計画は、関与する社員が互いに確認できるようにしておきましょう。
関与する社員が互いの業務内容を把握しておくことは重要です。このことが社員間での協力や情報共有にもつながります。社員相互間で業務内容を確認できるようにするためには、ホワイトボードの活用、社内データベースやグループウェアなどの活用が効果を発揮します。

・業務計画は、必要に応じて修正しましょう。
予想外の事態が生じたときは、すみやかに業務計画全体を見直し適宜修正を加えましょう。1つの業務の予定変更が他の業務に与える影響も少なからずあるはずです。経営環境の変化には機敏に対応する姿勢が大切です。

・スマートフォン、タブレット型PCなど、最新の情報通信技術も活用しましょう。
たとえばスマートフォンで業務設計できる仕組みを作っておくと、訪問先やプライベートでの外出先からでも計画の見直しや修正ができ、いち早く計画の修正内容をメンバーに共有できたりもします。便利な技術を活用しない手はありません。

【スケジューリングの手順】

以下では、具体的なスケジューリングの手順を解説します。

Step1.自身の業務の棚卸
各人が担当している業務を、大きなくくりで、全て列挙します。
例)クライアントからの依頼業務、品質改善プロジェクト など

Step2.ゴール設定
業務毎に、「いつまでに何をどのレベルまで完了させている必要があるのか」を明確にします。また、最終ゴールや納期だけでなく、途中の達成レベルも決められているなら、途中のマイルストーンまでも明確にしておきます。
例)クライアントからの依頼業務…○月○日に報告書提出、○月○日に報告会実施
例)品質改善プロジェクト…○月中に改善計画立案、○月〜○月に改善効果測定

Step3.優先順位の決定
緊急性と重要性を考慮して業務を分類し、業務の優先順位を決定します。

A「緊急かつ重要な業務」
例)クライアントからの依頼業務 など
B「緊急でない重要業務」
例)品質改善プロジェクト など
C「重要でない緊急業務」
例)突然の営業来訪 など
D「重要でも緊急でもない業務」
例)社内のレクリエーション など

A「緊急かつ重要な業務」…最も優先的に取り組みます。
B「緊急でない重要業務」…確実に取り組むようにします。
C「重要でない緊急業務」…キャンセルも含め、実施の仕方を検討します。
D「重要でも緊急でもない業務」…とりあえず優先順位を下げます。

Step4.業務の細分化
業務内容を具体的な実行項目にまで細分化します。
例)クライアントからの依頼業務:調査分析a、b、c…、報告書作成a、b、c… など
例)品質改善プロジェクト:利用者アンケートの作成・実施・回収・分析… など

Step5.スケジューリング
細分化された実行項目を、月次・週次・日次レベルでスケジュールに埋め込んでいきます。最初に埋めるべきものは、A「緊急かつ重要な業務」であり、次いで、B「緊急でない重要業務」を埋め、次に、C「重要でない緊急業務」を埋めるかどうかを、実行可能性などを考慮して、都度、実施の仕方を検討します。
C「重要でない緊急業務」がAやBの重要業務の予定と重なってしまったときは、次の視点から実施の仕方を検討するとよいです。
(1)代替案を提示する(代理人が担当する、期日を変更してもらうなど)
(2)キャンセルする

以上が、個人の業務設計のポイントです。業務設計は、日々の業務をスムーズ、かつ、生産性高く行なうことを可能にするためのものです。細心の注意を払って万全の計画を立て、日々の業務に役立てたいものです。

著者クレジット

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。