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社員のモチベーションアップ策

更新日:2013年01月09日

社員のモチベーションの低迷で悩んでいます。給与アップや昇進・昇格などを頻繁に実施できれば良いのですが、業績が低迷している中ではそういう策も取れません。何か良い方法はないでしょうか?
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

回答

社員のモチベーションアップ策としては、短期的な取り組みと中長期的な取り組み、または、この両面で取り組む必要があります。具体的な施策例としては、短期的には報奨制度やチャレンジ推奨制度などが挙げられます。また中長期的には、従業員持ち株制度や暖簾(のれん)分け制度、独立支援制度などが挙げられます。
いずれの施策においても最も重要なのは、一人一人の社員が持つ目標や夢の実現が自社で努力することで可能であることを、社員に示し続けることです。

解説

社員のモチベーションアップ策を考えるときに、短期と中長期に分けて考える必要があります。それぞれについて解説をしていきます。

■短期的な取り組み

短期的な取り組みで大切なことは、できるだけ短いサイクルで達成感を味わえる職場環境が作れているかどうかです。そのためには、まず当然のことながら目標が数値や具体的な状態で示され、達成したかどうかが明確な状態でなければなりません。

そして、社員が目標を達成した場合には経営者として感謝を示すことです。その方法としては、直接本人に声を掛けて労いと感謝の気持ちを伝えることが一番容易ですが、それだけでなく、会社における重要性や存在価値をより実感できるような方策を考えてみましょう。
具体的には以下のような制度導入が考えられます。

▼報奨制度/チャレンジ推奨制度
「月間MVP」や「年間表彰」など、一定期間で顕著な結果を残した社員を表彰する制度です。選出の仕方も、経営陣だけで決めるものもあれば、全社員の投票などによって決めるものもあり、さまざまな運用が考えられます。

表彰者の発表などを全社員が集まる朝礼などで行なったり、大きな掲示板に掲載したり、社内報などを活用することも効果的です。

また、選出基準に目標達成だけでなく、顧客や同僚メンバーからの評価、仕事に対する取り組み姿勢など、会社として全社員に求めたい人材像を含めると、人材育成にも繋がる施策となります。

▼社長との食事会
目標達成をしたメンバーや顕著な活動をしたメンバーを労うために、経営者との食事会を実施する会社もあります。選ばれた社員にとっては自分の奮闘ぶりを経営者に直接知ってもらえることとなり、さらに期待に応えてがんばろう、という気持ちを持つ機会にもなります。

■中・長期的な取り組み

中長期的な取り組みとして最も考えねばならないことは、社員の将来の夢・目標を、自社で実現できる可能性を示し続けることです。

社員にとって、今の職場で一所懸命努力すれば、将来の夢・目標が実現できると感じることができれば、どんなに困難な状況であってもモチベーション高く仕事に取り組めます。一方、そう感じることができなければモチベーションは高まらず、いずれ退職する可能性が高くなります。

具体的な取り組みとしては、まず社員一人一人の将来の夢・目標を知ることです。それと同時に、その夢・目標が実現できる会社だと実感してもらうことです。

そのためには、会社の将来像を具体的に示せる状態であることが必要です。具体的には、会社が5年後10年後にどういう姿になり、どういう規模になり、どういう事業に取り組み、どれだけの社員が必要で、どういう組織に変わり、どれくらいの給与を支払うことができるのか、などについて明快に示せる状態です。なぜなら、会社の事業領域や事業規模、役職の拡がり、年収などは社員の夢・目標に対しては大切な要素だからです。

ある会社では、「ライフプラン面談」というミーティングを年に1回、経営者自ら一人一人の社員と実施しています。事前に、社員に20〜30年先の人生計画を作成させ、それを基に面談します。そこでは、社員が経営者に対して自らの人生計画を説明し、それに対して経営者がその達成のためのアドバイスをしながら、会社の将来像を解説し、自社で努力し続けることが夢・目標の達成にどのように結びついていくのかを説明します。

大変面倒な作業にも受け取れますが、このようなことを丁寧にすることで社員が会社で働く意味を理解し、今以上にモチベーション高く努力をしてくれる存在へと変わっていくのだそうです。

また、中長期的な取り組みで制度として整備したほうが良いこととして下記のような事が挙げられます。

▼従業員持ち株会制度
現在上場をしている、あるいは将来上場を目指す企業であればぜひ導入を検討すべき制度です。社員の会社業績に対する意識が大きく変わるきっかけにもなります。とくに、これから株式上場を目指す会社にとっては、社員の資産形成にも大きく貢献できる可能性があり、社員のモチベーションにも大きく影響を及ぼすことは間違いありません。

▼暖簾分け制度/独立支援制度
独立志向の強い業界であれば、「暖簾分け制度」や「独立支援制度」などを設けることも検討してみましょう。これらの制度は、既存社員のモチベーションアップもさることながら、「将来独立したい」という優秀な人材を採用できることにも繋がります。

著者クレジット

中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。