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IT活用による生産性向上

更新日:2012年12月12日

営業効率の向上に始まり社内の各種届出・申請の効率化など、各種業務の生産性向上や効率化が急務であると感じています。様々な解決策も頭に浮かびますが、社員の研修費用などコスト面を考えると、どうしても実施を渋ってしまいます。良い解決策についてアドバイス等をいただけましたら幸いです。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

回答

生産性向上や効率化というと、多大な費用をかけた設備投資や、従業員の研修などを思い浮かべがちですが、その他にも中堅中小企業が見落としているものがあります。それは、会社として取り組めるITを活用した業務支援活動です。ITは日進月歩であり、今は他の設備投資などと比較するとかなり低廉なコストで導入できる製品も出てきています。

解説

社員をストレスに強い人材に育てるために必要なことは、以下の4点にまとめることができます。

【営業場面でのIT活用】

たとえば営業の場合、メンバーが売上アップのためにすべき施策は簡単に次のように分解されます。

・ターゲットとの接触数(新規訪問数、来店客数など)を増やす
・契約確率をアップさせる

つまり接触あるターゲットの「母数」を増やし、契約の「確率」をアップさせれば、営業メンバー1人あたりの受注件数はアップするはずです。皆様もここまでのところは異論がないと思います。しかし、「では、その二つを実現するためにはどうしたらいいのか」という具体的な話になると、そこで話がストップしてしまうことが多いようです。なぜでしょうか? それは「まず現状把握をしようと考えたが、そもそも現状が分からない」という理由が一番多いのです。

この場合は、「営業支援ツール」「グループウェア」と呼ばれるソフトウェアが威力を発揮します。たとえば、営業メンバーごとの訪問数やセールス・ステップの現状などは、これらのソフトウェアを使えばすぐにわかります。また、営業メンバーによって契約確率に差があるのは何故なのか、どこに問題があるのか、といったことも簡単に解析できます。

たとえば、「営業メンバーのA君は、単独での初訪(ターゲット先への最初の訪問)で没になることが多い」と分かれば、A君が訪問先でどのような面談をしているのかを詳しく見れば、自ずと解決策が見えてくるでしょう。同様に、「B君は商品を提案するところまでは順調なのだが、単独または後輩同伴でのクロージング面談(意思決定をしてもらう面談)で没になることが多い」と分かれば、「B君のクロージング面談には社長もしくは役員クラスが同行して相手に意思決定をさせよう」といった対応策も出てきます。

結局のところ、どの企業でも一番困っているのが「現状把握」です。営業活動の様々なデータを何らかの形で日々記録しておかなければならず、さらに蓄積したデータをまとめて分析しようとすると膨大な時間がかかります。中堅中小企業において、これらの作業に人を配置して取り組めるほど余裕がある企業は少ないのが実情です。

しかし、IT技術を使えば、データの蓄積や保管、そして面倒な解析までが簡単にできるようになります。また、かつてはアシスタントが専任で担当していたような資料管理業務は必要なくなり、人件費の削減にも大きく貢献します。

【社内業務の場面でのIT活用】

社内の各種届出・申請においても、「グループウェア」は大きな威力を発揮します。従来からの慣習で自筆サイン・紙ベースでの届出・申請をルールとしている中小企業も多いようですが、「グループウェア」を活用すれば、劇的に効率性が改善されます。
たとえば、紙ベースの場合にかかっていた稟議申請から承認までの期間が半分に短縮されたり、月末・月初の総務関連業務にかかる時間が短縮されたという話はよく聞きます。また、紙を媒介としないため、用紙や印刷にかかるコストの削減にもつながります。

【IT導入に際して】

IT導入と聞くと、どうしてもコストがかかるというイメージを持たれがちですが、最近では社員1人あたり月額数百円で利用できるリーズナブルな価格体系のサービスもあります。多くのミスで失っているはずの契約や、煩雑な業務で失っている時間を取り戻すことを考えると、社員1人あたり月額数百円の投資は安いものだと判断する経営者が増えています。貴社でもこの機会に「グループウェア」などの導入を考えてみることをお勧めします。

さて、実際に導入を検討しようとすると、「何からやればいいのか分からない」とおっしゃる経営者が多いようです。その疑問を解決する、一番シンプルなアクションがあります。それは、「グループウェア」などの販売会社に資料請求をすることです。資料請求をすると、メールか電話で先方から連絡がありますので、その上で営業担当者と面談をするのです。

ITは日々めまぐるしく進歩しています。経営者または社内の担当者が自ら情報を収集して商品サービスの優劣を判断することには限界があります。そのため、商品サービスについて最も詳しい専門家とも言える営業担当者から直接、最新の話を聞くことは実は大変有意義なことなのです。あわせて、自社で困っている事項を相談すれば、どのように解決するのが最も効果的なのかも具体的に教えてもらえるでしょう。

営業に来られるということを嫌がる経営者も多いのですが、営業担当者の話を聞くということは、プロの話を聞けるチャンスでもあります。販売会社は1社だけでなく複数の会社の担当者の意見を聞けば、見識も広がり、商品サービスについて公平に考えることもできるようになります。まずは是非、積極的に情報収集をしてみられることをお勧めします。

著者クレジット

●中小企業診断士 石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。