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クレーム対応のしかた

更新日:2013年07月03日

飲食店を経営しています。ホールの対応でお客様からのクレームを受ける際に、どのように対応すべきか、店長から相談を受けました。どのように店長に指導すべきかについて教えてください。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

回答

お客様からお話をお聞きし、どのようなことが原因でクレームになったのか、きちんと把握した上で対応策を検討することが大事です。相手の話を丁寧にきちんと聴くことと、スピーディな対応をすることの二つがポイントです。また、その後、再発防止策を講じてゆくことも大切です。

解説

クレームとはお客様が受けた被害や迷惑行為に対する不満や不平、怒りのことであり、営業活動においては苦情やささいな文句までもが含まれて使われることが多いようです。大辞泉によると、苦情とは「周囲から受けた迷惑や購入した商品の不具合などに対する不満」のことであり、一方、文句は常に正当な理由があって主張されるものではないため、言いがかりに近いものとも考えられますが、いずれもクレームに含まれます。

さて、飲食店におけるクレームにはどのようなものがあるでしょうか。
・注文していた商品が届かない
・注文していた商品と異なったものが提供された
・スタッフのミスで商品がこぼれ、服が汚れた
・クーポンを提示したのに、清算金額に反映されていない
など様々なことが挙げられます。

単に商品の提供が遅い、あるいは提供を間違えたという場合には、状況を確認してスピーディに提供することや商品を交換することでご理解いただけるケースが多いのですが、対応を誤った場合には、このような簡単な対応では許されません。クレーム処理の仕方を誤ると、クチコミでお店の悪評を伝えられてしまい、お店のファンを減らしてしまうことさえありえます。そのようなことを防ぐためにも、クレームに対しては、以下のような流れで対応しましょう。

【お客様や関係者にヒアリングし、原因を追究する】

お客様からクレームが寄せられるとただただ謝るだけのスタッフがいます。確かにお詫びすることは重要ですが、どのようなことが原因でクレームになったのかを正しく把握しなければ、適切な善後策を講じることができず、新たなクレームを生み出すことにもつながってしまいます。

そこで、お客様からクレームを受けた時には、クレームの内容を詳細にお聞きし、クレームに至った原因を明確にします。この時に気を付けなければならないことは、お客様の気持ちを理解しようと努めて「聴く」ことに徹することです。人は話を聞いているときに話の展開が予想できてしまうと、相手の話に口を挟んでしまうことが多々あります。

そのような場合、お客様は自分の話を真剣に聴いてもらえていないと思い、怒りを増大させてしまうこともあります。相手のお話をきちんとお聞きしたうえで、お客様が何に対してクレームをつけていらっしゃるのかを、まずは把握しましょう。

同時に、クレームにかかわった関係者にも話を聞くことが必要です。例えば商品やメニューに関するクレームであれば調理スタッフ、サービス提供時のクレームであればホールスタッフにもクレームの原因について話を聞きます。かかわっているスタッフにも言い分があるとも考えられるため、店長はお客様からの話だけで原因を特定せず、必ずスタッフにも確認をとりましょう。

【解決策を検討し、お客様に伝える】

原因を正しく把握したら、解決策を検討します。解決策については、お客様にも納得いただかなければならないため、生じてしまった原因と対応方法をお客様に伝えます。ここで気を付けなければならないことは、あまり過度な対応策を講じないということです。

また、早く解決するためにお金を払ってしまおうと安易に考えるのもよくありません。相応の解決策を提示しましょう。即座に適切な判断ができるよう、あらかじめ、店舗としてのガイドラインを定めておくと良いでしょう。また、店長から提示した解決策で納得いただけない場合には、上司に相談して、さらに新たな対応策を検討します。

発生したクレームについてはメンバー全員に共有し、同じようなことが起きないよう対策を講じることが必要です。業務用のマニュアルがあるのであれば、マニュアルに注意すべき事を加筆し、業務のやり方を変更するのであれば、その旨も含めて、スタッフ全員に周知徹底しましょう。

クレームは、スタッフのモチベーションが低い時や決められた仕事のやり方をしなかった時に起こりがちです。人には感情の起伏があり一定の気分で仕事をすることは難しいですし、想定外の忙しさにより、マニュアルやルール通り業務を進められないこともあります。店長やマネージャーが臨機応変に指揮を執ることでも、クレームの発生を抑えることはできます。また、クレームが起きたとしても適切な対応をすることで、お店のファンになっていただくこともできます。クレームを前向きにとらえる姿勢も大切です。

著者クレジット

中小企業診断士石田雅子(いしだ・まさこ)
WizBiz株式会社に勤務。小売、サービス業を中心とし、売上拡大、組織風土改善などの経営課題解決に向けた支援、各種助成金・補助金などに関するアドバイスを行なっている。