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スマホが起爆剤となった拡大する消費者間取引〜CtoCビジネス
タイムリーで役にたつ、ビジネステーマの核心を取材しました。

更新日:2014年04月02日

インターネットを介した消費者間の売買であるCtoCビジネスに注目が集まっている。急激なスマホの普及により、PC以上にスマホに適したサービスが増えるほか、消費税免税であることなどが追い風となり出店者・購入者ともに急増している。成長の裏にある社会背景とビジネスの機会と課題をみていく。


 
スマホが起爆剤となった拡大する消費者間取引〜CtoCビジネス

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

モノに限らず「スキル」も売買対象

今、消費者間でモノやサービスなどを売買するCtoC(Consumer to Consumer)ビジネスの成長が著しい。これまで消費を牽引してきた、いわゆるネット通販といえばBtoC(Business to Consumer)、つまり企業から消費者への販売とは一線を画し、昨今注目されているのは、インターネット(以下、ネット)経由で、パソコン(以下、PC)やスマートフォン(以下、スマホ)を使って消費者間で商取引をするもので、特にスマホを介した利用者が急増している。

消費者間取引といえば、ネットオークション最大手「ヤフオク!」。同サービスは2013年末、出店手数料を無料にする発表を行い、業界大手が競争激化を見越して自社のCtoCサービスへの集客を強化したことが話題になった。その背景には、参入企業による同種のサービス投下が相次ぎ、業界が活発化してきたという事情もあるだろう。CtoCで取引されているのは、洋服や家電などのモノに留まらず、似顔絵作成やヨガレッスンなどのスキルの売買も見られ、CtoC取引はクリエイティブや教育分野にも革新を起こそうとしている。

CtoCビジネスが支持される理由

日本のCtoCビジネスの元祖ともいうべき「ヤフオク!」(元は「Yahoo!オークション」)は、先陣するアメリカから1年後の1999年9月にサービスを開始した。ネットを介した個人売買はこれまでも存在してきたが、当時はPCとネット環境をもち、ルールを熟知した一部のユーザーが利用していたに過ぎなかった。10数年経ったいま、CtoCビジネスが存在感を示しているのには、いくつかの社会背景が考えられる。

  1)消費税増税
  2)スマホの普及
  3)所有からシェアへの意識変化
  4)個人の力を発揮できる時代背景


2013年のビジネスキーワードとしてインパクトが大きいのが消費税増税。4月に税率は5%から8%になり消費者の負担は重くなる。そんな中、BtoCとは異なりCtoCビジネスは消費税対象外のため利用者のメリットは大きく、消費者が企業からではなく個人(消費者)からの購入にシフトする可能性が考えられる。

また前段に触れた通り、PCの普及スピードを上回る勢いをもつスマホの出現により、CtoCビジネスはさらなる活況をみせている。以前であれば、出品時には、現物撮影、PCへの画像取込、説明原稿タイプ等といった一連の作業が必要であったが、最近の多くのサービスはスマホに最適化されているため、スマホのカメラで撮影し、指示通り簡単な入力フォームを埋めるだけで簡単に出品ができる。スマホがあれば、ネットの知識がなくても簡単に出品できるようになってきている。

また、モノに対する意識の変化も、CtoCビジネスに影響を与えている。モノの大量生産・大量消費の時代は終わり、エコやサステナビリティといったモノを永続的に大切にする考え方が広く普及してきているため、不要になったモノなどを他の人に売って譲る、シェアして使うことを支持する人が増えているのである。

加えて、CtoCビジネスは、大手企業と同等に個人が力を発揮できる場としても注目したい。ここ十数年で、企業に属さずフリーランスとして活動する人も目立つ。ほか、専業主婦の趣味が高じて仕事になるケースも少なくない。このように企業に属さない形でもネットを活用して、CtoCビジネスで活躍できるチャンスが大いにあると考えられる。

CtoCビジネスの今後

既に多くの企業がCtoCビジネスに参入していることでもわかるように、市場への期待が高まっているが、CtoCを特定した市場規模データはまだない。関連するデータとしては、経済産業省の個人向けネット通販の市場規模で9.5兆円(2012年、前年比12.5%増)となっている。

CtoCビジネスは、今後の拡大が期待がされるものの、比較的新しい産業のため、一方で、徐々に課題も浮き彫りになってきている。まず、現在のところ、大手以外の中小CtoCビジネスのサービス提供業者は集客力が弱いかもしれない。売り手は気軽に出店・出品することができても、買い手がつかなければ意味がない。中小事業者にとっては、多くの顧客を持つ異業種の同業者とのコラボや、広告・PRなどで認知上げてくことも必要になるだろう。

次に、消費者間取引の性質上、双方の信頼下で取引が成立するため、健全で正しい取引がなされることが重要である。これまでのケースでは、サイトが活発化するにつれて個人より企業の出店が目立つようになった結果、個人の出店者が離れていくほか、値段がつり上がりやすいなどの課題があった。そのため今後は、利用者間トラブルを未然に防ぐ対策も求められるだろう。同様に、消費者に紛れた悪徳業者などの排除も進めなくてはならない。

健全なCtoCビジネスの土壌が出来上がれば、CtoCビジネスは今後も、さらに拡大し続けていくに違いない。