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突然の依頼にパン工場の設備が活躍
専門店とコラボでカレーパンを製造

更新日:2010年12月24日

 「WizBizビジネスマッチングサービス」は、会員同士のやり取りだけに限ったものではない。掲示版に書かれた内容をベンチャー・リンクが把握し、条件に合った企業を紹介するケースも珍しくない。尾久三河屋製パン(東京都荒川区)が新たな取引確立に至った経緯とは。
 

尾久三河屋製パンのカレーパン
地域密着型のパン屋を営んでいます。かつ活用術ては業者向けの製造を中心に行っていたため、1日に500〜600個のパンを製造できる設備が備わっています。町のパン屋には珍しく、大型冷凍庫もあるので、大量受注にも対応可能です。昔から商品開発も得意としており、今ある設備と人材を使ってできることなら協力することができます。
カレー店で扱うカレーの味を生かしたカレーパンがつくれるパン屋を探しています。オリジナルのカレーパンを共同で開発したいです。

 
「ビジネスマッチングサービス」活用術
 
 
 おぐぎんざ商店街の一角にある「尾久三河屋製パン」。
おぐぎんざ商店街の一角にある「尾久三河屋製パン」。一見、普通のパン屋に見えるが、奥には店舗の倍のスペースを持つ製造工場を持つ
 
 
 尾久三河屋製パンのカレーパン 価格:130円(税込み)
少し甘い生地にたっぷり入った辛めのカレーが特徴。店内でも人気商品の一つになっており、土曜日には1日で100個以上が売れることも。今回の依頼では、このカレーパンの生地をそのままに、カレー店オリジナルのスパイスを加えたカレーパンを納品している
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

絶妙なタイミングで開発依頼

「タイミングとしては『誰かに見られているのでは』と疑ってしまうぐらいありがたい話だった」――。尾久三河屋製パンの春日みさ江社長は、WizBiz ビジネスマッチングサービス経由でめぐってきた突然の依頼をこう振り返る。

 それもそのはず、同社では今年3月に主力だった仕事がなくなり、稼働が落ちていた。新規営業をかけようか迷っていたところで、新商品の委託製造の依頼が舞い込んだのだった。

 同社にベンチャー・リンクから相談の電話があったのは6月。カレー店からの依頼で、オリジナルカレーパンの開発に協力してくれるパン屋を探しているとのこと。春日氏は「自社の施設を使ってできることなら」と快諾した。

 数日後、依頼主であるカレー店の社長が訪ねてきた。そこでオリジナルカレーパンの開発について詳しい内容の確認を行った。

 そのカレー店では、すでにお土産用にカレーパンを販売していた。しかし、発注している大手食品メーカーのパン生地に満足していない様子だった。

 尾久三河屋製パンでつくったカレーパンは、店の人気商品の一つ。試しに自社のカレーパンの味を確かめてもらった。パン屋らしいモチモチした食感にカレー店の社長は納得し、共同開発の話はまとまった。

意見を確かめながら共同開発

 依頼主はカレーが本業で、パン製造は素人。開発に際し、頻繁に意見交換を行った。まず、肝心のカレーパンの中身だ。できるだけカレー店の味に近づけなければならない。少しずつスパイスを調合しながら試作する。その都度、食べ比べた。辛味を加えようと、スパイスの量を多くすると苦みが出てしまう。「パン職人とカレー店のシェフとで数グラム単位で調整し、カレー本来の味に近づけていった」(春日氏)。

 パン生地はカレー店の要望で、尾久三河屋製パンのカレーパンと同じものに決まった。商品自体はほぼ2週間で完成したが、納品の方法について問題が生じた。

 最初の段階から、尾久三河屋製パンで冷凍したカレーパンを納め、カレー店側が発酵、その後揚げて提供することで決まっていた。

 尾久三河屋製パンには、かつて給食用のパンを納めていた時に使用した大型冷凍庫があった。だから冷凍について問題はない。一方、カレー店には冷凍したパンを発酵させる設備がなかった。

 揚げた状態でカレー店に届けていては冷めて味が落ちてしまう。かといって、発酵させたものを納めてはダメになるのが早まる。

 問題解決のため、春日氏は何度もカレー店に出向いた。そこで設備がなくてもつくれるよう、解凍から揚げるまでの作業を教えた。

「湿気の取り方や揚げる手順など扱いが難しい。幸い厨房に立つ人たちだから覚えは早かった」と春日氏は語る。こうしてわずか1カ月でオリジナルカレーパンを納品できた。

新手法でビジネスは広がる

 春日氏は今回の受注について「普通のパン屋と比べ、大規模な工場を持っているため、急な依頼でも受けることができた」と成立の要因を挙げる。

 尾久三河屋製パンは、創業時から業者向け販売が多かった。当時は給食の指定業者として学校に大量のパンを提供していた。そのため商店街のパン屋としては珍しいほどの大型設備が今もある。業者向けの販売減で活躍の場を失いかけていたこの設備が、今回の依頼で息を吹き返した格好だ。

 数年前まで売り上げの半分を占めるほどの大きな案件が今年の3月でなくなった。これ以上、人を削ろうにも、手の打ちようがない。そんな悩みを抱えていた時期だけに、ベンチャー・リンクからの話がきた時は信じられなかったという。

 カレー店からは、今の2店舗での状況を見て、さらに他店舗からも依頼したいとの話が来ている。受注増はもちろんのこと、冷凍保存した品の納品方法を確立できたことに、春日氏は手応えを感じている。

「冷凍なら、近くのスーパーや喫茶店などへも出荷できる。このやり方で、商店街のどの店でもおいしいカレーパンが食べられるようにしていきたい」(春日氏)

 好況時のように新規の仕事は得にくくなっている。規模は小さくても、新しいやり方を応用させることでビジネスチャンスは育てられる。WizBiz ビジネスマッチング
サービスで得た仕事を、春日氏はこれから大きくしていく。

 

 

Company Profile

尾久三河屋製パン
東京都荒川区東尾久4-15-10
資本金 300万円
従業員 10人
03-3894-2190

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