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いつの世も「情報は力」といわれる
「航海」と「漂流」の違いは情報伝達にも露わになる

更新日:2008年02月28日

イージス艦の漁船衝突事故は、その報告、連絡の遅さが致命的となりました。情報伝達により、「航海」をしているのか「漂流」しているのかわかるという。


 
明確な航路があり、出発点に帰ることが「航海」となる(写真と本文は関係ありません)
明確な航路があり、出発点に帰ることが「航海」となる(写真と本文は関係ありません)


いつの世も「情報は力」といわれる

国防の楯とされるイージス艦が、漁船と衝突するという痛ましい事故が発生した。あってはならないことであるが、さらに事態を混乱させたのが、関係省庁への報告の遅さだ。

所管大臣である防衛大臣には、事故発生から1時間半後。海上保安庁が国交大臣に報告したのが2時間後、事故海域にあたる千葉県に自衛隊が報告したのが4時間後というおそまつさだ。千葉県知事は、「第一報はテレビニュースで知った。もっと早かったら救助の船を出すこともできた」と怒りが収まらない。

いつの世も「情報は力」といわれる。かのワーテルローの戦いでナポレオンを打ち破った第一の功労者は、プロシア軍に正しい道を教えた一牧童であったといわれるし、桶狭間の合戦で今川義元を破った織田信長は、勲功の第一に、義元の移動の情報をもたらし、急襲を勧めた一武将を選んだ。

正確な情報を迅速に手に入れ、検討し、的確な手を打つ。その積み重ねに勝利が生まれ、組織の発展があるのだ。逆に、最も恐ろしいのは、不正確・不明瞭な情報、曖昧な処理であろう。「創設して50年も経つ自衛隊は、内部において官僚主義がはびこっているのではないか」と、報道を伝えるニュースキャスターがコメントしていたが、曖昧な報告体制が事故の被害を拡大したといえるのではないか。

「明確な航路」「出発点に帰る」が航海

世界史のなかでルネサンスや産業革命とならび大きな転換点といわれているのが、15世紀末にはじまる大航海時代だ。1492年のアメリカ大陸発見、1498年のインド航路発見、1522年の世界一周の達成など、新しい世界が次々と開け、猛烈な勢いで世界の勢力地図が塗り替わっていった。その先駆けとなったのがポルトガル航海王子と呼ばれたエンリケだった。

そのエンリケ王子が開いた大西洋への航海の道をなぞらえて「航海」と「漂流」の違いを説いた先哲がいた。違いのひとつは、明確な「航路」があることである。行方もわからず、海に漂うだけでは航海とはいえないは当然である。

もうひとつは、「出発点に帰ってくる」ことである。恐らくアメリカ大陸にもインドにも、偶然流されて漂着した船乗りは大勢いたことであろう。しかし彼らは、それを故郷に知らせることができなかった。“行きっ放し”では漂流と変わらない。

じつは「明確な航路」「出発点に帰る」ことは、報告・連絡に通じる。明確な伝達体制があってこそ情報が組織を駈け巡り、また連絡のしっぱなし、受けっぱなしでは情報が漂流してしまうのである。その意味では、今回の海上自衛隊の対応は、まさに「漂流」してしまった典型的な例といえるだろう。連絡・報告の体制ひとつを見ても、いまあなたの組織が「航海」をしているのか、それとも「漂流」をしているのかが如実に露わになってくる。