アルビン・トフラーの予言
更新日:2008年07月31日
わかりきったことだが、どんな企業でも環境に適応できなければ衰退への道をたどるだけである。しかし環境の変化を的確にとらえることは容易ではない。変化の底流を把握しておかないかぎり、雑多な情報に右往左往するだけである。注目すべきは未来学者アルビン・トフラーの予言である。
アメリカ映画産業はなぜ?
――ダーウィン進化論から企業経営への警告
たとえば貴社はこんな課題に悩んでいないだろうか。
「営業マンを計画通りに育成できているだろうか」
「お客様のロイヤリティは自店から離れつつないだろうか」
程度の差はあっても、おそらく多くの企業で共通の課題になっているだろう。さらに貴社が販売業だとしたら、こんな不安を抱いているのではないだろうか。
「メーカー系列の販売店、つまりメーカーの商品開発力に左右されるというポジションが今後も継続されていくのだろうか」
この課題を解明するキーワードは「環境適応」である。その顕著な例として、アメリカの映画産業を振り返ってみよう。第二次世界大戦後、テレビの出現によって、一時、アメリカの映画産業は衰退し、次々と映画会社が潰れていった。それは当時の映画会社の経営陣がテレビを敵視し、よい映画を作りさえすれば売れるはずだという「映画屋」から脱皮できなかったのが原因だといわれている。
「テレビも娯楽、映画も娯楽、自分たちは映画屋ではなく、娯楽提供業なのだ」もし彼らがこうした認識をもち、テレビを提携先ととらえ、みずからの経営資源を活かしてテレビ用のソフトを提供することを考えたならば?――たぶん、映画会社はテレビ業界に対して優位に立つことができていたかもしれない。
この史実は何を意味しているのだろうか。それは「企業は環境適応業」であるという厳然たる定理である。この定理から外れて、みずからを「○○屋」であると規定したときに、その企業は硬直化して環境の変化への適応力を失い、競争力は低下し、やがて寿命が尽きてしまう。環境に適応できるものが繁栄し、適応できなければ絶滅してしまうことは、ダーウィンの進化論でも説かれているが、これは企業経営にも当てはまるのである。
まず経営環境の変化をとらえたうえで、3年後、5年後の自社のあるべき姿、ありたい姿を考えること。そしてその実現に不足している経営資源は、資源をもつ企業とアライアンスを組むことで、調達しようと考えること。これが、環境に適応する鉄則である。
「環境適応業」である企業が、限りある資源だけで生き残ることなど不可能と断言しても過言ではない。企業が勝ち残り、成長を続けるためには、つねに新しい挑戦をしなくてはならないのだ。
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