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「らしさ」を超えて

更新日:2011年01月05日

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※月刊WizBizバックナンバー(2010年12月号)よりお届けいたします。
 

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 たとえばセクシー"が売りの人がいきなり政治を語ったり、硬めの洋服を着て露出したりすることは期待されないということだ(そういう意外性が面白みを生み出すことはあり、私もそうして世に出た。ただ、それがその世界の本流.として認められることは稀である)。

 スポーツ選手や芸術家なら、記録や作品で見る者を説得できれば、どんな服装をしていてもいいかもしれないが、政治家など、多くの人の信頼を勝ち取る必要がある仕事の場合、あまりにも軽々しい服装や振る舞いでは認められないというのも、それと同じような「らしさ」のルールだ。

 ただし、そういう無言のルールに従ってもその世界に行きたい、誰かについて行きたいと願えば、その世界の少なくとも末席になら席を用意してもらえる。それが今までいろんな世界に受け入れていただいた私の思いだ。

 一方で、その世界で頭角を現し、そこでずっと生きていたいと願うなら、やはり「らしさ」に徹し、その世界だけで生きてきた「本流」の人と伍する力をつけなくてはならないのである。よそから来た「ちょっと異色の新人」で席をもらえる時期は長くない。そこから実力を伴った中堅になるまでに、どれほどの努力が必要か。そこまでしても、その世界の「その他大勢」から抜け出せる保証はどこにもないのだ。

 それでも「この世界にいたい」と強く願えるなら、求められる「らしさ」も苦痛ではなくなるのだろう。しかし私はもっと欲張りで「らしさ」を超えた本物の力を表現の業績として残したいと思ってしまう。それにはまず精進である。作品と共に自然に本物らしくなれたらいい。

 先日、谷亮子議員が柔道現役引退を発表するや、批判の声が上がった。きっぱりと柔道を捨てられるほどに議員に未来を確信できたならよかったと私は思った。彼女はやっと、議員と選手の二足のわらじは無理だと気付いたのだ。
 集票マシーンに利用されるだけでなく、かつてのような注目を浴びない時期も耐え、本物の議員になろうとするのなら、私は彼女を応援したい、心からそう思う。

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著者プロフィール

さかもと未明
1965年神奈川県生まれ。玉川大学文学部卒。商社OLを経て89年に漫画家デビュー。レディースコミック誌を中心に活躍、2000年には作家としての活動も開始。作品は硬軟問わず幅広い。著書に『マンガ ローマ帝国の歴史1〜3』(講談社)、『神様は、いじわる』(文藝春秋)など