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よい政権党を育てるものとは

更新日:2010年01月20日

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※月刊ベンチャー・リンクバックナンバー(2009年11月号)よりお届けいたします。
 


 

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政権が交代した。その後の自民党が見せる「生まれ変わらなくては」という懸命の姿を見れば、これも必要な刺激だったのだと思う。ひとつの政党が政権を独占し続けてきたのは、やはり不健全だったのだろう。

年金にせよ郵便貯金にせよ、国民が額に汗して稼ぎ、国(政権党)を信じて託した富をきちんと活用しなかった罪は大きい。

だが政権交代ですべてがバラ色に変わるとは誰も思っていない。

民主党にしても、子育てを現金で支援し、農家などへの補助金も増やしていくというが、それが将来的にどのくらいの税負担になっていくのか。またそういった補助金が本当に国民のためなのかは議論されていない。何にしても制度設計をする公務員が交代することはなく、問題は山積みだ。

極端な話、民主党が掲げる公約どおりにことが進めば、無計画に子どもを五人つくって面倒を見ないような夫婦が、生活保護を受け、子育て手当をもらえば、並み以上の生活を送ることもできてしまう。

農業分野では、生産性向上よりも補助金獲得に懸命な農家が多いという。値上がりを待つだけの休閑地も名目上は農地にして補助を受けていたりする。そんな状況下、さらに補助を増やすことが、本当に国民のためなのだろうか。

補助するのなら、きちんと利益が出るような農業のあり方を指導すべきではなかろうか。
子育てにしても、養育・教育にあまりにもお金がかかりすぎるから、国民は産み控えをしているのではないか。

子育て家庭にむやみに現金を与えるよりも、収入の少ない家庭の子どもでも、優秀ならば望むだけの教育を受けられるようなシステムをつくること。さらにはそうして育った人材が社会に貢献し、投入した税金が還元されるようにしていくことが大切なのではないか。
哲学もビジョンもなく、ただばらまけばよいというのでは、やたらと小遣いを渡して子どもを駄目にする子育てと変わらない。

少なくとも一度でもそんな形で援助を受けてしまった世帯は今後、政権交代による補助打ち切りを極端に恐れるようになるだろう。こうして民主党の政策を問うことなく、ただ「政権続投による補助の継続」を望む世帯が増えていけば、自民党の一党支配と同じ腐敗を招く。

そもそも親がお上からもらえるお金をあてにして子どもを育てていくことが、本当に子どものためになるのだろうか。親が子どものために犠牲を払い、生活をやりくりして育ててくれるからこそ、子どもは親を尊敬し、勉強できることをありがたく思い、節制も勤勉も学んでいく。

私は幼少の頃、祖母がどんな苦労をして父を育てたかの話を聞いて、心底祖母を尊敬するようになった。そして「いつか大人になったら自分も同じように頑張るのだ」と苦労に憧れさえしたものだ。

人間はただ楽をしたいという生き物ではない。怠惰に流れる一面もあるが、一方で苦難を乗り越える喜びを求める生き物であると私は信じる。

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プロフィール

さかもと未明
1965年神奈川県生まれ。玉川大学文学部卒。商社OLを経て1989年に漫画家デビュー。レディースコミック誌を中心に活躍、2000年には作家としての活動も開始。作品は硬軟問わず幅広い。著書に『マンガ ローマ帝国の歴史1〜3』(講談社)、『未明日記ハイパー』(芳文社)など