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「こんな語学教材がほしかった!」画期的なツールをネットで配信
取材・文/手代木麻生

更新日:2007年10月27日

インターネットを利用した英語学習ツールYappr(ヤッパー)が07年10月25日にサイトオープンする。最新の英語のニュース番組やコマーシャル、ミュージックビデオなどが英語と日本語(スペイン語、中国語、ヒンズー語にも対応)の両方で楽しめる。英語学習にも、アメリカの生の情報を入手するためにも活用できる画期的なツールだ。


語学学習者としてのニーズから発想

Yapprを開発したのはニューヨークに住むパトリック・ニーさん。大学で日本語を学び、日本での留学経験もある。Yapprは、以前語学学習者だったニーさんの「こんな語学学習ツールが欲しかった」というニーズを形にしたものだ。

自宅のキッチンでYapprを開発したパトリック・ニーさん
自宅のキッチンでYapprを開発したパトリック・ニーさん

語学学習でやっかいなのはヒアリングの訓練。語学テキストのヒアリング用のテープなどは内容が面白くないし、本場の英語の臨場感がない。だから続かない。そうは言ってもヒアリング能力が十分でないのに本場の英語を聞くのは疲れるし、第一意味が十分把握できないのでストレスがたまる。

Yapprで気に入ったコンテンツを選んでクリックすると、自然な英語が聞けるだけでなく、英語の原文を確認することもできるし、日本語で意味を確かめることもできる。ここまでの機能なら従来の英会話学習用テープにもあったし、映画の字幕で意味を知ったり、アメリカのテレビ番組には、英語を母国語としない人や聴覚障害者のために、番組のなかで交わされる会話そのものが字幕となって出てくるものもある。


発音を徹底的に確認できる

だが、Yapprでは、さらに、英語の原文はわかっても、早すぎて「そういっているようには聞こえない」というときに、発音を確認する機能をつけた。スローのボタンをクリックすると、ボイスアクターが同じ英文をゆっくり読んでくれるので、発音をきちんと確認できるのだ。これは語学学習者にとっての潜在的なニーズだが、これまでここまでの機能を加えた語学学習ツールはなかった。

Yapprでは英語と日本語の両方が確認できる。Yappr(本来のスペルはyapper)は「おしゃべりな人」という意味
Yapprでは英語と日本語の両方が確認できる。Yappr(本来のスペルはyapper)は「おしゃべりな人」という意味

「外国語を勉強していたとき、相手が早く話すので聞き取れなくて、もう1度いってくださいと頼むと、相手は簡単な言い回しに直してゆっくり話してくれる。でも、私は最初に聞き取れなかった文を、ゆっくりともう1度聞きたかったんです」。いまではかなり流暢に日本語とイタリア語を話すニーさんは、かつての学習経験をYapprにも反映したというわけだ。コンテンツの翻訳よりも、ボイスアクターにいちばんお金がかかっているそうだ。


広告が収入源、インターネットでの利用は無料

この英語学習ツールはインターネットで配信する。広告収入で運営するのでコンテンツの利用は無料。将来的にはケータイでもコンテンツが見られるようにし、ケータイでの利用については一定の使用料を払ってもらうシステムにする予定だ。

早くすぎて聞き取れないときには、スローボタンで発音を確認
早くすぎて聞き取れないときには、スローボタンで発音を確認

Yapprはユーザーとしては、ある程度の英語力がある30〜40歳代のビジネスパーソンを中心ターゲットとしているが、ミュージックビデオなどもコンテンツに入れたのは、英語の学習というよりも、英語の歌詞の意味を知りたいというティーンエイジャーのニーズも考えてのこと。

また、Yapprは英語の学習には興味がなくても、アメリカの最新情報を知りたいという人にも便利なツールになるはずだ。今後1年間、アメリカは大統領選のニュースで盛り上がっていくが、Yapprでは各候補者のスピーチなども紹介していく。日本の新聞やテレビのニュースでは、候補者のスピーチなどは断片的にしか紹介されないが、日本のメディアのフィルターを通さずに送られてくる情報は、生のアメリカを知りたい人にとってはすぐれたツールになるに違いない。

広告収入をあげるためにも、1年目はユーザーの開拓に力を入れ、ある程度めどが立ったところでベンチャーキャピタルからの資金調達をめざす。現在は日本語をはじめ、スペイン語、中国語、ヒンズー語を母国語とするユーザーが対象だが、このビジネスが軌道にのったら、フランス語、ドイツ語、韓国語などにも広げていく考えだ。

※記事は作成日時点のデータですので、あらかじめご了承ください。