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日本の食をニューヨークに広める
NY農場

更新日:2015年12月09日

無農薬の日本野菜を中心に、日本の食材のオンライン販売を行う「NY農場」が、順調に売り上げを伸ばしている。
 


 
日本の食材をオンライン販売するNY農場を創業した等々力雅彦氏
日本の食材をオンライン販売するNY農場を創業した等々力雅彦氏
 
 
NY農場のオンラインショップ
NY農場のオンラインショップ
 
 
 
 
 
 
 
 
 

無農薬の日本野菜のデリバリーからスタート

「NY農場」(http://www.nynojo.com/)は、アメリカ東海岸で日本から仕入れた種を使い、無農薬で野菜を栽培する「鈴木ファーム」(http://stores.nihonyasai.com/)の野菜を、新鮮なうちに消費者のもとに届けることを目的にスタートしたオンラインストア。

日本では当たり前に手に入る長ネギや小松菜、みつばなどの野菜は、ニューヨークではなかなか手に入らないので、一定の需要がある。だが、鈴木ファームの野菜は無農薬であるが故に、ニューヨークのスーパーの店頭に並ぶ頃には新鮮さが失われてしまう。1988年に駐在員としてニューヨークに赴任。その後、会社を辞めてニューヨークに残り、2002年に会社を設立して日本食レストランの経営を行っていた等々力雅彦氏はこのことを残念に思い、鈴木ファームの野菜を新鮮なうちに消費者に届けるべく、2010年に「NY農場」をスタートさせた。

当初は口コミで集まった100人ほどの客を対象に、鈴木ファームの野菜の販売・配達からスタートした。野菜は新鮮なうちに食べてもらうべく、オーダーが入ってから収穫したものを販売。ただし、細かいオーダーには対応しきれないため、野菜の共同購入方式を取り入れて、旬の野菜を25ドル分購入してもらうシステムになっている。食べたい野菜を必要な分だけ購入することはできないが、どこでだれが生産したかわかる、新鮮で安心して食べられる野菜を購入することができるということで、客がじわじわと増えた。

当初は野菜だけを扱っていたが、冬場になると品薄になるため、野菜に限定せず、健康、おいしさ、食の安全性、日本の食材などの観点から商品を選び、増やしていった。現在では、和州牛などの肉や魚、地元の生産者から仕入れる手作りパン、オーガニックの手作り豆腐、日本から仕入れた食材など、300点あまりを扱っている。乾物など一部の商品を除き、在庫は待たず、配達の日の早朝に生産者から届けてもらうか、受け取りに行き、その日のうちに消費者に届ける。

オンライン販売と共同購入のハイブリッド


「NY農場」の販売システムは、オンライン販売と野菜の共同購入のシステムを取り入れたもの。オンラインで50ドル以上オーダーすると、NY農場でオーダーを集計し、2、3日後に商品が届けられる。配達料は5ドルで、100ドル以上購入すると配達料は無料。また、野菜の共同購入でよく行われているように、ニューヨーク内数カ所に設置されたピックアップ・ポイントにまとめて届けられた商品を、受け取りに行くこともできる。

NY農場のスタッフは、等々力氏夫妻のほか配達要員が数名。配達は2台のバンを使い、大型のバンではドライバー、助手席でケータイでお客とやり取りをする係、商品を客の玄関先に届ける係の3人体制。車のうしろにはクーラーボックスを2つ置き、ひとつにドライアイスを入れて冷凍庫として、もうひとつには保冷剤を入れて冷蔵庫として、それぞれに商品を入れ、客に届ける直前に商品をまとめて届ける。

客とのコミュニケーションも大切にしている。豆腐や金魚の行商が近所に売りにきていた時代を知る等々力氏には、オンラインショッピングは相手の顔も見えず、会話もしないですんで便利だが、本来、買い物はそういうものではないのではないか、という思いがある。そこで、配達スタッフには、ただ商品を届けるだけでなく、客との会話を心がけるように伝えているという。

次はアメリカ人客の取り込みと店舗販売

客は育児でなかなか買い物に出かけられない、日本人の若い母親が中心。日本食がブームになり、健康志向や食の安全性に配慮する人も増えたため、アメリカ人からの問い合わせもある。アメリカ人をターゲットにすれば、ビジネスチャンスは拡大するが、現在はアメリカ人の顧客開拓には力を入れていない。理由は説明が大変だから。

「日本人なら、かぶもこんにゃくも納豆も説明しなくてもわかるが、アメリカ人には説明しなければならず、ひとつのオーダーを入れるのに10も質問されたりする」(等々力氏)。また、扱っている野菜は完全無農薬だが、オーガニックの認定は受けていないため、アメリカ人客にはあまり説得力がないという。アメリカ人客の開拓は、バイリンガルのスタッフを募るなど、体制を整えてからになるという。

現在では年間売り上げは30万ドル、顧客リストは3000名を超え、ビジネスは堅調に伸びている。今後は 店舗を構えて、「日本、健康、おいしさ」をコンセプトに取扱商品数を増やし、ほかの日本食品を扱うスーパーとの差別化をはかる計画だ。また、これとは別に「まる」をテーマに店舗販売して行くことも計画もある。これも、食の安全性や健康、日本がコンセプトで、オーガニックの米粉を使った団子や、饅頭、おでん、せんべいなどの日本の軽食を販売して行く予定。「学校の帰りの寄り道の場所にしたい」と等々力氏。店舗販売にすることで、日本人以外の人たちにも日本の健康的な食材や食文化を広めたいという。

会社概要

社名/EMEMT inc.
設立/2002年
電話/516-769-1683
メール/todo@nynojo.com
URL/http://www.nynojo.com/