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<佐々木かをり>新しい消費者の心をつかむマーケティング
スマートコンシューマの出現

更新日:2007年12月06日

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佐々木 かをり(ささき かをり)
株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長

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これまでの指標が通用しなくなってきている

佐々木かをり氏「CMに使われても、売れないんですよ」。レコード会社の経営陣と話をした時のことだった。今までなら、CMに採用された曲はこのくらい売れるとか、ドラマのテーマソングになった曲はこのくらい売れるとか、ある程度の指標があったが、最近はめっきり売れなくなったと相談されたのだ。
音楽の場合は、ITの進歩と共に、聴き方や入手方法が急激に変わったことも大きいが、そもそも、「一つの曲が万人に売れる」という現象がおきにくくなっているのではないかとも、私は考える。

私が生まれた頃は、例えば「ダッコちゃん人形」というビニル製の人形が日本中で人気になった。調べてみると、発売から半年で240万個も販売。大ヒット商品だ。全国各地、誰もが、「人気の流行商品」と聞いて、ダッコちゃん人形を欲しがり、行列を作って買い求め、腕につけたりして町を歩いた。

また私が大学生の頃は、化粧品にも大きな流行があったように覚えている。例えば、「この秋の口紅は、ワインレッド」と1社が宣伝を始め、テレビコマーシャルも、雑誌も、ポスターも、一斉にワインレッドの口紅の露出を高めると、年齢や、肌の色、髪の色やライフスタイルなどに関係なく、誰もがワインレッドの口紅を買いに走った。
当時、外国人に、「日本の消費者は、自分たちで考えたり、選んだり、主張したりしないのか」と問われたことを記憶している。誰もが同じものを欲しがる。「他人と一緒が安心」と感じる国民性があったのだろうか。

それが今は、変化している。
ある経営者は私に、新聞に全面広告を出すと、資料請求がどの程度来るか、そこから営業して販売に至るのは約何%、何人か、といった永年の実績があったが、もうそれが通用しなくなったと語った。

消費者が変化してきたのだ。消費者の情報収集の仕方、情報源、選択の仕方、購買への行動が多様化してきている。

自分で考え、選ぶ消費者が増えている背景

私自身は、その変化を、「賢い消費者(スマートコンシューマ)の出現」と捉えている。今までは、ひとつの情報からひとつの行動をおこす消費者が多かったのだが、今は違う。ひとつのメッセージでひとつの反応をする消費者ばかりではなく、自分で考えて、比較し、選ぶ消費者が増えた。

この賢い消費者の出現を後押ししている背景はいくつかあるが、その代表的なものがITの普及と、働く女性の増加、そして、多様なライフスタイルの可能性、だと考えている。

ITの普及は、情報をデジタル化し、ネット上で検索を可能にした。ひとつの商品に行き着いても、似たものを比較したり、同じものの価格を比較したりと、さまざまな情報収集を可能にした。

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プロフィール

佐々木 かをり(ささき かをり)
株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長
上智大学卒業後、87年に(株)ユニカルインターナショナルを設立。2000年に(株)イー・ウーマンを設立し、働く女性を中心にした意見交換の場「イー・ウーマン」を開設。さまざまな講座を行なうとともに、意識調査、商品開発、人材研修なども実施。オリジナル手帳も発売中。内閣府、法務省、金融庁などの委員のほか、上場企業など複数社の経営諮問委員、アドバイザリーボードをつとめる。多摩大学客員教授。著書に「佐々木かをりの手帳術」ほか多数。現在、TBSテレビ「ブロードキャスター」コメンテーター。ブログ「佐々木かをりの今日の想い」も公開中。2児の母。