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「これも……海なんだよね」
莫邦富的視点〜21世紀の大国・中国を見つめる〜

更新日:2011年04月13日

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 NPO法人「森は海の恋人」の代表・畠山重篤さんをご存じの方も多いことと思う。同氏と面識がある筆者は、彼の活動拠点が気仙沼であるため、震災後、テレビや新聞で気仙沼の話が出るたびに、畠山さんの近況を心配していたという。
 


 
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「天城会議」での出会い

富士箱根伊豆国立公園の一角にある伊豆・天城高原。その中腹にIBM社が運営する天城ホームステッドという社内研修施設が建っている。2万1000坪の森の中でなだらかな斜面に沿うように建築された同施設は、三つの研修室と一つの講堂のほか、パソコンが常設されたビジネスルーム、分科会なども開催できる四つの会議室がある。さらにインターネットが使える80室の客室があり、大浴場には伊豆・大川の天然温泉が引かれている。

正面に富士山の雄姿、左手に駿河湾、右手に相模湾を臨む絶好の環境の中にある同施設では、毎年夏に「天城会議」というセミナーが行なわれる。普段多忙な生活を送っている産・官・学・報など各分野のエグゼクティブが集まり、豊かな自然と美しい景色を楽しみながら、日中は世の中の最新動向とその研究結果、知見と情報の交換に熱い議論を交わし、夜は温泉で汗を流し、打ち解けた雰囲気の中で知的な交流を深める。

とある参加経験者が「私が初参加の時はまだ62歳で、とても発言などできませんでした」という感想を漏らしたほど、重厚な面々が参加している。

昨年の講師といえば、それも凄かった。小惑星「イトカワ」を探査してドラマ的な地球帰還を実現した衛星「はやぶさ」の開発にかかわった技術者と1989年から気仙沼に流れ込む川の上流にある山で植林活動を続けてきたNPO法人「森は海の恋人」の代表を務める畠山重篤さんだ。

宇宙の神秘の一端を覗かせてくれる「はやぶさ」の話が超ハイテクのものだとするならば、畠山重篤さんの話はローテク的なものだ。そのおもな内容は牡蠣の養殖を続けるには豊かな海が必要で、豊かな海を保つためには豊かな森が要る、といった生活を営むのに最も基本的なことばかりだった。

しかし、その二つの話はセミナーに出た参加者を感動させた。もともとメディアを通して知っていた畠山さんに対し、私も一気に親しみを抱くようになった。

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著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/