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莫邦富的視点
最近の仕事を通して感じたこと

更新日:2010年12月21日

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 知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。中国に関することでインタビューを受けることが多いが、私のところにインタビューに来る前に、もうすこし下準備してから来てもらいたいと思うことがたびたびあるという。


 
莫邦富氏
 
 
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ある料理研究家のケース

最近、健康や自然食などをキーワードにして料理を研究している、という専門家の方が私を訪ねてきて、自然食などについて中国に教えるような仕事があれば喜んで手伝いたい、と訪問の意図を教えてくれた。

初対面だったが、すこし言葉を交わして、どうやら中国には行ったことがないようだと感じた私は、単刀直入に確認してみた。案の定、その方は一度も中国を訪問したことがなかった。そこで私は提案した。中国の仕事をするかどうかという判断はしばらく置いといて、まず個人旅行でもいいから中国に行ったらいかがか、と。さらに、料理関連の仕事をしたいならば、香港、広州、上海、成都をチェックしておかないといけないとアドバイスした。そこでたとえ表層的であっても、ある程度中国の現状を理解したうえで、中国の仕事をするかどうか判断すればいい。

料理を作る、または料理を食べることは人間の日常活動に必要なエネルギーを補充する作業だと物理的に見ることもできる。しかし同時に、それぞれの国、民族、地域住民の文化、習慣などがその料理に凝縮されていると理解すべきだ。その国、民族、地域住民の文化、習慣を知らずに、料理の作り方を教えたり提案したりすることは無謀な作業となる。

幸いこの料理研究家の方は非常に謙虚な方で、私の直球の提案を素直に受け入れ、「そうですね。まず、中国を見てからにしましょう」と別れ際におっしゃってくれた。

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著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/