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莫邦富的視点
タコ商品の開発から見る中国ビジネスのスピード

更新日:2010年08月03日

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知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。
 W杯で話題になった「超能力タコ」パウル君。中国は世界の多くの国と違う反応を見せたという。
 

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タコ関連商品の大氾濫

そうした意味では、インターネット時代の中国も同じだ。南京、深セン、上海、大連、杭州の水族館ではすでにパウルの訪中企画を練っている。こうした過熱化する競争に勝てそうもなく、生きているパウルを招く機会が低いと見た大連のとある博物館は、なんとパウルの遺体保存を任せてもらいたいとドイツ・オーバーハウゼン水族館に交渉をしかけた。タコブームは世界のどこにも負けない。

しかし、中国はやはり世界の多くの国との違いを見せた。まずは、ペットとしてのタコビジネスがW杯後、一気に高まってきた。北京の豊台にある石榴園京深海市場には専売店もできた。

それだけではなく、中国のインターネットでは、章魚(タコ)「保羅(パウル)」というブランドの商品名が氾濫している。タコの形や絵柄を使用したTシャツ、USBメモリ、ネックレス、ティッシュケース、マッサージ機、ストラップ、消しゴム、抱き枕、人形など、数え切れないほどある。さらに、タコにとっては不気味な商品も現われた。なんとタコ食用専用の箸やタコの皮削り器などだ。

商品の名前やインターネット上の店舗の名前などを「章魚保羅」に改名したケースも複数ある。その改名で売り上げが激増したという。そのビジネスチャンスを見出す機敏さに感心すると同時に、パウルの嘆きも聞こえてきそうな気がする。「自分の名前を早く商標登録しておけばよかった」と。

中国はやはり商売の国だ。

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著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/