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莫邦富的視点
海外市場づくりを忘れた日本への提案
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2010年02月17日

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 知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。
 寝正月を決め込んだ今年の正月、私は毎日寝て食べて本を読んでインターネットを見て過ごしていた。読んだ本の中に、株式会社コムセルの社長・飯塚幹雄さんが書いた『市場づくりを忘れてきた日本へ』があった。


 
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誰も知らない小さな広告会社がサムスンから表彰された

数カ月前、株式会社コムセルの社長・飯塚幹雄さんと食事をした。おっとりとした非常に腰の低い方だという印象を得た。

ところが、その飯塚さんに対する印象がこの正月で一変してしまった。寝正月を決め込んだ今年の正月、私は毎日寝て食べて本を読んでインターネットを見て過ごしていた。読んだ本の中に、飯塚さんが書いた『市場づくりを忘れてきた日本へ』があった。

中小企業であるコムセルといっても、おそらくほとんどの日本人は知らないだろうと思う。しかし、この会社は世界を舞台に、販売に直結したコミュニケーションを企画することをビジネスとしている。「常にマーケティング戦略とコミュニケーション戦略がしっかりとリンクしたプランを組み立て、それを理想論に終わらせず、数々の成功実績をもって証明する」と宣言しているのだ。

この誰も知らない小さな広告会社が、世界最大の家電メーカーSamsung Electronics社から、Best Agency Awardを受賞している。
だがコムセルは、実は広告媒体を扱わないばかりか、スターとの契約、スポーツイベントとのタイアップ契約もしない広告会社だ。この異色ともいえる会社の社長本人が自らのビジネス経験をネタに書いたものだから、何か面白いものが得られるのではと期待して読んだところ、やはり予想した通り得るものがあった。

まずはあの腰が低く穏やかな飯塚さんがここまで過激に発言するとは予想していなかったので驚いた。その口調の激しさ、態度の率直さ、そして直球型の言葉づかいなど、いずれも日本人離れしているところがある。松下やソニーなど一流会社の社名を挙げてその広告戦略、マーケティング戦略が間違っていると批判する。辛口評論家としばしば言われる私が驚くのだから、そのキムチに勝る言葉の辛さ程度を想像していただけるだろうと思う。

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/