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莫邦富的視点
中国の「二線都市」「三線都市」を狙え
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2008年12月03日

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 上海、北京などの消費レベルが高い都市ではなく、「二線都市」「三線都市」といわれる地域に、外資が流入し、熾烈な競争を始めている。しかしなぜかそうした地域では日系企業の存在感がまったくないという。


 
莫邦富氏
 
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中国の都市の等級分け

11月に入ってから2週間かけて、市場調査のために中国で「二線都市」「三線都市」と位置づけられる山東省の青島、威海、東営、済南と安徽省の合肥、蕪湖という6つの都市を回った。

中国の国家統計局の11月4日の発表によれば、2007年末に中国の都市数が655となり、改革・開放時代の幕開けとされる1978年から462も増えた。そのうち、市内居住人口(市が管轄する県の人口、つまり同市に居住する農村人口を含まないという意)が人口200万以上の都市は36で、1978年より26増え、人口100万〜200万の都市は83で、78年より64も増えた。わかりやすく言えば、都市部人口100万以上の都市が119となったのである。地区級およびそれ以上のクラスにある都市も1978年の111から2007年に287に増えた。

ちなみに、2003年は中国全土に660の都市があり、その内訳は、直轄市4、副省級市15、地級市267、県級市374、だった。中国各地で都市化が進むなかで、都市の合計数が減ったのは、一部の県級市が大都市に併合されたからである。都市人口も総人口における割合が1978年より27ポイント増の44.9%で、5億9379万人となった。14億人口の中で6億人が都市住民となっている。

ここに言う「直轄市」「副省級市」「地級市」「県級市」とは、あくまでも中国の行政ランクによる等級分けであり、商業または市場という視点から見ると、その等級分けはまた違った様相を見せる。

消費力が高く、消費人口も多い上海、北京、天津、広州、武漢、南京、瀋陽、西安などは、中国では「一線都市」と呼ばれる。一方、青島、長沙、合肥、南昌、長春などの地方の中核都市は、その次のランクである「二線都市」と見なされる。その他の地級市のほとんどは「三線都市」とされる。ランク外の多くの県級市は「四線都市」と呼ばれることもあるが、この呼び名はまだ定着していない。

いうまでもなく上海や北京などの一線都市は、経済的に発達していて競争が激しいばかりでなく、消費レベルが高く、商品の品質などに対する消費者の目も厳しい。そこに供給される商品は販売価格が高くなるが、品質もそれなりに保証されないと売れない。

しかし、消費力がそこまで行かない二線、三線の都市では低価格が求められ、その分、商品の品質が落ちてしまうケースが多い。日本企業もこうした二線都市、三線都市に対する関心度は低い。

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』『日中「アジア・トップ」への条件』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/