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莫邦富的視点
中国語の使える携帯電話が日本に登場
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2009年01月07日

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 知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続ける莫氏によるコラムです。
 筆者が使用している日本製の携帯電話では、中国からメールが届くとそのたびに困った思いをしているそうです。まず、日本語の漢字コードにない文字は表示されない。次に、返信することができない。
 しかしやっと中国語に対応した携帯電話が日本のメーカーから発売されました。


 
莫邦富氏
 
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絶海の孤島に生きる商品となった日本の携帯電話

東京MXテレビに、毎週日曜夕方放送の私のレギュラー番組がある。番組名はこのコラムと同じ「莫邦富的視点」だ。1度に2週分の内容を収録しておくやり方で進めている。12月中旬に収録したのは、1月に入ってから放送する2回分だ。

そのうちの1回は、2009年を占うものとして私がお勧めする3冊の本の紹介だった。アメリカの次期大統領、バラク・オバマ氏の著書『合衆国再生 大いなる希望を抱いて』(ダイヤモンド社)、元大蔵官僚で「ミスター円」とも呼ばれ、現在は早稲田大学教授の榊原英資氏の『強い円は日本の国益』(東洋経済新聞社)、イギリス「エコノミスト」誌の元編集長、ビル・エモット氏の『アジア三国志』(日本経済新聞社)である。

『強い円は日本の国益』の中で、榊原氏は日本の携帯電話に強烈な批判を浴びせている。
「あまりにも日本の消費者に向いた商品をつくってしまうと、国内市場では成功しても、海外ではオーバークォリティーになってしまうことになりかねません。例えば、日本の携帯電話が海外でほとんど普及しない大きな理由のひとつが、あまりにも機能が多く、操作も複雑だということがあります。日本の携帯電話のガラパゴス化と言われていますが、絶海の孤島ガラパゴスの生物、例えばウミイグアナのように、日本以外では棲息できない商品をつくってしまったというわけなのです」

確かに指摘の通りだ。だがオーバークォリティーという言葉にはやや違和感を覚える。日本の携帯電話には機能が多すぎるほどに詰め込まれているという意味なら、それはまったくその通りだと思う。しかし、消費者が求めている基本的な機能が入っていない、あるいは入っていてもお粗末すぎる場合、とてもオーバークォリティーとは言えない。

一例を挙げると、中国で中国語入力のできない携帯電話を販売していた日本の超大手メーカーがある。この携帯電話を購入した中国人消費者は、中国語でメールやショートメッセージのやり取りができなかった。それでは、オーバークォリティーとはとても言えない。

05年を境に、日系携帯電話メーカーが相次いで中国を撤退してしまった。07年6月末、中国の携帯電話ユーザー数は6億人になった。日本に一番近く、世界で最大の市場である中国と、日本の携帯電話メーカーは無縁の存在になってしまった。

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』『日中「アジア・トップ」への条件』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/