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莫邦富的視点
三瓶山の馨りを放つ蜂蜜に感激
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2008年11月05日

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 講演先の島根でいただいたお土産の蜂蜜。何気なくパンにつけて口にしたところ、馨しい香りが口の中で広がり、そして、文革時代以来、数十年ぶりの感動が甦ったそうです。


 
莫邦富氏
 
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フランス産を打ち負かした和蜂の蜜

講演先で時々お土産をいただく。お土産をくださる方のメッセージが託されている場合もあるが、ご好意という場合もある。しかし、そのお土産に予想以上の感動を覚えることがよくある。

しばらく前に、島根県松江市の小学校で働く方々から講演に呼ばれた。講演会が終わった後、ある関係者から地元で取れた蜂蜜の入った小さな瓶を「味わってください」といって渡された。ありがたく受け取ったが、それが思いも寄らない感動を与えてくれた。

この頃、メタボ気味の私は、生まれつきの甘党なのにあまり甘いものを口にしないよう気をつけていた。なので、この蜂蜜も最初は食べなかった。しかし、数日経ってから、蜂蜜をパンにつけて食べる習慣のある妻から、「あなた、この蜂蜜を食べてごらんなさい。すごい香りですよ。この蜂蜜は特別だわ」と強く薦められた。
そこで何気なくパンに蜂蜜をつけて口に入れた。蜜が口の中で溶けていくと同時に、馨しい香りが口の中で広がった。感激した。数十年ぶりの感動だ。

わが家では、フランス産の蜂蜜をよく食べる。その繊細な味が妻の心をつかんだのだ。私も年に数回くらいは誘惑に負けて口にする。だが大自然の馨りを再現してくれる蜂蜜とはついに出合えなかった。値段の高いフランス産蜂蜜も、この松江産の味と馨りには負ける。

松江のこの蜂蜜を味わいながら、文革時代中、黒竜江に下放した頃のことを思い出した。ある日、農業の科学実験を担うところへ取材に行った。耐乏生活を強いられていた文革中のことでもあり、取材先は私を招待するために彼らが取った蜂蜜をごちそうしてくれた。素朴な自然そのものの味だった。
松江でもらった蜂蜜をなめながら、それを作った人を知りたくなった。

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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』『日中「アジア・トップ」への条件』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/