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莫邦富的視点
香港の広告に見る時代の変化
莫 邦富(Mo Bang-Fu)

更新日:2008年07月10日

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 世界的に知られる多国籍企業が競って広告を出している香港。その香港の広告に最近、異変が起こっている。
 企業広告の移り変わりから日中企業の勢力消長を探る。


 
莫邦富氏
 
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企業宣伝の絶好の舞台

香港はビクトリア湾を挟んで、香港島と九竜(ガウロン)に大きく分かれている。そのビクトリア湾に面した香港島の正面は、まさに香港の顔に相当する場所だ。世界的に知られる多国籍企業が競って、林立する高層ビルのビクトリア湾側に自社広告を出している。

昼間は香港島と九竜を結ぶスターフェリーに乗ると、視界いっぱいに広がる港湾の景色と高層ビルの山脈に赤やブルーなどの文字で大きく書かれた企業の社名が誇らしげにその存在を、香港を訪れてきた世界の人々に見せ付けている。
夜は夜で、それらの広告は、百万ドルに匹敵すると絶賛される香港の夜景のおもな構成内容となっている。

8時、香港のビクトリア湾は華やかな光と花火のショーの舞台となる。尖沙咀(チムサアチョイ)から眺めると、香港島にそびえ立つ高層ビルが建築の山脈を成しており、建物のライトアップがラジオのアナウンスに従って点滅したり、レーザーの光が揺れたりして、個性的なビルの形の美しさを競い合う。イルミネーションで描き出されたそのスカイラインが星空にくっきりと浮かび上がる。

さらにビクトリア湾から花火があがり、夜空に色とりどりの花を咲かせ、幻想の世界に誘い込む。花火が消える度、企業広告の鮮明なネオンが夜景と花火のショーを楽しむ人々のまぶたの奥に、やがて消えてゆく花火の美しい残像の上に重なるかのように焼きつく。

この光景を見る度に、私はいつも感嘆する。ビクトリア湾に面する香港島サイドは、おそらく世界でもっとも効果的、かつ華麗に企業のブランドイメージをアピールできる絶好の舞台だろう。

香港の夜景
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プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu): 1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。
『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』『日中「アジア・トップ」への条件』などがある。
現在、朝日新聞be(土曜版)にて「mo@china」を連載中。博報堂スーパバイザ。東京経営者協会評議委員。東京メトロポリタンテレビジョン放送番組審議委員。中国山東省青島市開発区顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。
http://www.mo-office.jp/