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岡山で感じた日中交流の手応え
〜莫邦富的視点〜21世紀の大国・中国を見つめる〜

更新日:2016年02月16日

新年早々、岡山市日中友好協会に招かれて「中国・14億人市場へのアプローチ」と題して、インバウンドと地方経済の活性化を中心に講演をしたという。


 
莫邦富氏
 
 
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臨時席を設けるほど人気が出た講演会

先日、設立35周年となる岡山市日中友好協会に招かれて岡山市で講演をした。「中国・14億人市場へのアプローチ」と題して、インバウンドと地方経済の活性化を中心にいろいろと話し、「北海道や山梨県、石川県などの地方に負けずに、岡山も瀬戸内海の美しさなど魅力をもっとアピールすべきだ」と語ってみた。

会場は満員となり、その日に情報をキャッチして駆けつけた聴講者のために臨時席を設けるほどだった。主催側はうれしい悲鳴を上げながら、興奮した面持ちで会場となるホテル内を走り回っていた姿に、日中関係の改善の春一番を感じた。

主催側はメディアへの働きかけを忘れていたにも関わらず、NHKも取材のため、講演会の会場に駆けつけてくれた。その日の夕方のニュース番組に、講演会のことや講演の内容を好意的に取り上げてくれた。

これまでのやり方を変えなければ、と認識していた岡山市日中友好協会の関係者たちも、いいヒントと手応えを掴んだ、と手放しで喜んでいる。

日中友好協会も変身を求められている

講演会では、私は、「観光旅行のニーズの高まりを受け、これから10年間くらいで、海外旅行をする中国人は今の2倍の2億人に達する。岡山を含め、日本の観光地はこれを取り込む新しい発想が必要だ」と強調した。

しかし、やり方を変える必要があるのはインバウンド事業に取り組んでいる旅行業の方々だけではなく、日中友好協会のような組織や団体も含まれている。これまでの日中友好協会といった団体はどことなく日中両国の政治家と絡んだイベント、いつもの餃子パーティ、見飽きた京劇の上演、新味をあまり感じられない美術展などを中心に動いていた傾向が強い。低迷する日中両国の地方の企業や地元の経済と関連したイベントが比較的少ない。

NHKの取材に応じた地元の男性経営者は講演会を聞いた感想として、「岡山のいい所を中国の人にもっと知ってもらうとビジネスの可能性が広がっていくと思う」と話していたが、それはまさに市場から、地元から、現場からのニーズだと言えよう。今すぐにも行動を起こそうとしている岡山市日中友好協会の興奮ぶりに、感動した私は、こう約束した。

「私と私のチームのみんながみなさんの応援部隊だ。いつでもいいから、遠慮なく呼んでください」

著者プロフィール

莫 邦富(Mo Bang-Fu)
1953年中国・上海生まれ。上海外国語大学卒業後、同大学講師を経て、85年に来日。知日派ジャーナリストとして、政治経済から文化にいたるまで幅広い分野で発言を続け、「新華僑」や「蛇頭(スネークヘッド)」といった新語を日本に定着させた。 『蛇頭』『中国全省を読む地図』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーとなり、話題作には『日本企業がなぜ中国に敗れるのか』『これは私が愛した日本なのか』『新華僑』などがある。 現 在、三井住友銀行グループ・SMBCコンサルティング会報誌の中国ビジネスクラブにて「データから見えてくる、これからの中国マーケット」、ダイヤモン ド・オンラインにて「莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見」、時事通信社の時事速報にて「莫邦富の『以心伝心』講座」などのコラムを好評連載中。 博報堂スーパバイザ。SMBCコンサルティング顧問。三菱UFJ信託銀行業務顧問。山梨県観光懇話会委員。石川県中国インバウンド研究会顧問。大妻女子大学特任教授。
http://www.mo-office.jp/