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安さ競争の果てに確信犯として毒物を使う
ベンチャー・リンク2008年5月号掲載

更新日:2008年05月07日

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1月末〜2月初旬、日本列島は「殺虫剤毒入り餃子事件」で大騒ぎだった。
中国国内では珍しくない、農薬中毒や毒食品の被害。中国をよく知る五十嵐氏が語る。
 


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1月末〜2月初旬、日本列島は「殺虫剤毒入り餃子事件」で大騒ぎだった。大手商社が輸入している冷凍餃子から、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が基準値の数十倍〜数百倍も検出されたのだ。千葉県や兵庫県などで実際に食べてしまった家族が激しい嘔吐とや下痢、めまいに襲われ緊急入院。一時、5歳の女の子が意識不明の重態に陥るほどの事態となった。

この冷凍餃子を製造しているのは中国河北省の某国有食品会社。「国有」というだけで私などは警戒してしまう。中国の国有企業の杜撰な経営管理は、中国人ならば知らぬ人はいない。こういう企業と取り引きをしておきながら、管理者を置いていなかった日本企業は「甘い」とか「怠慢」と言われても仕方ない。職業倫理が崩壊している国で、人の口に入るものを作らせるのだから、徹底した管理を行ない「人を育てる」覚悟がなければするべきではない。問題を起こした企業は猛省すべきだろう。

この原稿を書いている時点でもまだ、殺虫剤混入の原因特定や捜査は進んでおらず、解決にはいたってない。殺虫剤が高濃度で混入する衛生レベルの低さもさることながら、何か問題が起こっても自国の都合で対処し、誠意もモラルもない中国政府。
さすがのお人よし日本人も、「なるほどこれがチャイナリスクか」と理解できたのではないだろうか。

屋台で出てきた水餃子。店員は「冷凍ものではない」と言うが、約20個で8元(約128円)という低価格から高確率で冷凍ものと思われ、中国人の友人は食べなかった/右 道端にごみが散乱するのは中国の田舎によくある光景。農薬の袋やビンも多々含まれる
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プロフィール

五十嵐らん(いがらし・らん)
東京都出身。専門は細胞研究で、東京大学大学院修了(農学博士)。03年に中国雲南省の日米中合弁花卉企業に赴任、いきなり経営者に。05年暮れに独立、現在は農業経営コンサルティング、食品・化粧品開発などで日中を飛び回る。著書に『世にも不思議な中国人』(ワニブックス刊)など。