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飛行機はもう乗りたくない!
ベンチャー・リンク2008年4月号掲載

更新日:2008年04月05日

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去年の初頭あたりから、中国はあちこちの空港で「遅延」が常態化し始め、徐々に悪化している印象を受ける。もともと、1時間や2時間の遅れは、遅延のうちに入ってない中国(苦笑)。それを超える「大幅遅延」がやたらと頻発しているのだ。
 


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先日は米誌『フォーブス』において、五輪を控えた首都たる「北京国際空港」が、世界の空港・定時離発着ランキングでワースト2位になったとの報道もあった。首都の国際空港でこの有様だ。地方空港や、独占国有企業ばかりの国内線ともなれば、どれほど悲惨か想像がつくかと思う。

私の4年におよぶ中国現地生活のなかで、最悪の遅延に見舞われたのは去年8月。地元空港から上海虹橋空港への便だった。午前11時10分発のはずが、10時間20分遅れの夜9時半の離陸。遅延理由の説明もロクになく、サービスの悪い空港服務員や航空会社社員たちに呆れ果てた。もうウンザリと思っていたら、この原稿を執筆している1月末に、地元空港から雲南省内の麗江空港に向かう地方便で「フライトキャンセル」というのに当たった。これは、記録的な大雪で上海から飛んでくる予定の前便が飛べなかったというのが理由なので、仕方ないとはいえ、この遅延で友人は上海の空港に24時間以上も足止めされて、すっかり体調を崩したそうだ。友人は、ホテルの手配や温かい毛布を配る、状況を説明するなどという配慮がまったくない態度に、怒り狂っていた。ちなみに中国全土の国内線を年間に100回以上も利用する友人に尋ねてみたところ、平均して3回に1回は2時間以内の遅延に、10回に1回は3時間以上の遅延に当たるという。

思えば、空港というのはその国や地域の玄関であり顔。航空会社もその国の代表的企業ばかり。使い勝手がよく、明るく、近代的な建物と交通網をそろえ、態度のいい職員たちが対応してくれることを空港に望み、スムーズな運航とトラブル対処を航空会社に望むのは「過剰要求」とはまったく思えない。

しかし中国の場合、発展著しい沿岸都市部では特に、職員の態度やスムーズな運航技術などが向上する前に、押し寄せる外国人観光客や集まる投資、経済発展などによってあっという間に「天狗」になった気がする。「航空運賃は先進国、サービスは発展途上国、仕方ないだろ?」と開き直っている印象さえ受ける。

中国(特に国内線)の飛行機は、乗るまでも不愉快で不快なことばかりだというのに、乗ってからもまた不愉快の連続。オンボロ機体の狭い座席に押し込められ、座席のリクライニングが壊れていたり、シートベルトが装着不能になっていたりすることも1度や2度ではない。加えて食べかすを床に散らかす中国人の習慣からか、座席のすき間や足元には、ヒマワリの種やビニールのかすなどが掃除しきれずに残っている。

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プロフィール

五十嵐らん(いがらし・らん)
東京都出身。専門は細胞研究で、東京大学大学院修了(農学博士)。03年に中国雲南省の日米中合弁花卉企業に赴任、いきなり経営者に。05年暮れに独立、現在は農業経営コンサルティング、食品・化粧品開発などで日中を飛び回る。著書に『世にも不思議な中国人』(ワニブックス刊)など。