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何でも売ります、何でも食べます ダイナミック中国食!
ベンチャーリンク2008年3月号掲載

更新日:2008年03月27日

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「飛んでるものは飛行機以外、4本足のものは机以外、何でも食べる」と言われるほどダイナミックな中国の食文化。文化の違いはおもしろいのだ。
 


 
カエル料理
鍋の具材としてのカエル。食べやすいよう皮をむいてある。
 
 

肉屋の前に無造作に並ぶ、切り落とされたヤギの頭部。

肉屋の前に無造作に並ぶ、切り落とされたヤギの頭部。
 
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広東人は飛行機と母親以外何でも食べる

中国の醍醐味のひとつといえば「飛んでるものは飛行機以外、4本足のものは机以外、何でも食べる」と言われるほどのダイナミックな食文化と出合えることだろう。味付けや調理方法は画一的なのだが、特筆すべきは食材の多種多様さ。当然、地域ごとに「ご当地色」があり、どこでも何でも同様に食べるというわけではないが、南部は北部より比較的豊富な食材を誇ると思う。

特に2003〜2004年に世界を震撼させたSARS(重症急性呼吸器症候群)の発生地とされる広東省などは、ほかの地域の中国人に「広東人は飛行機と母親以外何でも食べる」と言われるほど。「じゃあ机や父親は食べるのか?」と思わず突っ込んでしまいたくなるが、それほど「何でも食べる」ということだ。

私が住んでいる雲南省では、庶民の食べる一般的な精肉としては牛、豚、鶏に加えて、羊、ロバ、ヤギ、鴨、あひる、鳩、ウサギ、犬などは比較的容易に手に入る。それこそ外資系のスーパーでも、これらの肉は「普通に」売られている。さらにカエル、亀(スッポンはもちろん、日本ではペットとして売られる陸ガメも食用)、ヘビなどの両生類や爬虫類、加えて芋虫やバッタ、コオロギなどの昆虫系もお手のもの。悪食さんやゲテモノ食いさんには、血沸き肉躍ること請け合いである。

とはいえ、中国も最近は衛生面はもちろん、外国向けのポーズも含めて「何でもどこでも売ります」に対して規制が強くなってきた。野生動物の売買は(基本的に)禁止され、路地の露店は撤去。ほんの1、2年前までは裏通りにところ狭しと露店が並び、歩くのも困難なほど混雑するのが普通だった。

それがいいわけでは決してないし、その無節操な「どこでも青空市場」のおかげで仕事に支障が出たこともある。が、最近は珍しい食材もそうそう見かけなくなり、露店が屋根付き建物の中にまとめられるようになり、昔ながらの売り方をする場所がどんどん減ってきた。こうなると、中国の「大らか大雑把」文化が大好きな私にとっては寂しいかぎりだ。

思えば、私は中国に来るまで「鶏を絞める」ことさえ、日本で見たことがなかった。昭和48年生まれの私ですでにそうなのだから、今では鶏そのものを見たことがない子供たちもいるだろう(少々言いすぎか)。切り身にされて売られている肉しか知らずにいた私が、当たり前の「命をいただくことの原点」に立てたのは、中国のおかげだ。
ごく自然な営みとして、街角の肉屋に皮をはがれた羊やヤギがぶら下がり、切り落とされた豚の頭部が山積みにされ、レストランで注文したスープからぶつ切りの鶏の頭部が「こんにちは」するのが中国。

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プロフィール

五十嵐らん(いがらし・らん)
東京都出身。専門は細胞研究で、東京大学大学院修了(農学博士)。03年に中国雲南省の日米中合弁花卉企業に赴任、いきなり経営者に。05年暮れに独立、現在は農業経営コンサルティング、食品・化粧品開発などで日中を飛び回る。著書に『世にも不思議な中国人』(ワニブックス刊)など。