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森永卓郎の経済探偵録
氏の手帳歴を公開!

更新日:2007年12月06日

書店や文房具店の手帳売場が活況を呈する時期。ビジネスマンにとって手帳は必携のツールだが、いまやスケジュール管理だけではなく目標管理のツールとして手帳の機能は変わりつつある。仕事の変化に応じて手帳を変えてきた森永氏。その手帳歴を公開していただいた。
 


 
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手帳の国内市場は約1億冊と推計

年末が近づくと書店や文房具店に翌年の手帳がズラリと並ぶ。出版不況で本や雑誌が売れなくなっているなかで、手帳市場だけは活況を呈している。日本能率協会マネジメントセンターのホームページによると「手帳の国内市場は、業界関係者によると約1億冊といわれる。企業が取引先や社員に配る企業手帳が約6000万冊、店頭で販売される個人手帳が約4000万冊と推計されている」とのことだ。

なぜ手帳がこれだけ売れているのか。それは、手帳が必需品だからだ。ビジネスマンは誰でもスケジュール管理をしなければならない。しかも、みなが忙しいから、予定表をつねに持ち歩く必要がある。そのときの必携ツールが手帳なのだ。

ただ、もちろん手帳はスケジュール管理だけに使われるのではない。住所録、年中行事、手紙の書き方など、さまざまな要素が盛り込まれている。手帳の小さなスペースに何から何まで盛り込むわけにはいかない。そこで、どのような情報を盛り込むかを手帳メーカー各社が工夫して、しのぎを削っているのだ。

私は10年ほど前まで、産能大学が作っている「サンノー地図入り実用版」というのを使っていた。全国に出張で行くことがたくさんあって、地図や路線図がでているので便利だったのと、世界地図や日本地図は、ちょっとした時間ができたときに、見ているだけで楽しかったからだ。

スケジュール管理に加え、目標管理のツールへ

ただ、最近は手帳に単にスケジュールや役に立つ情報を求めるだけでなく、目標管理のツールとしての役割が求められるようになってきたようだ。年間、月間、週間の目標を書き入れ、それが実際どうだったのかをチェックする機能を導入するようになったのだ。

手帳を目標管理のツールとして使っている例で、もっとも有名なのがワタミの渡邉美樹社長だろう。私も一度手帳を見せてもらったことがあるのだが、手帳に書かれている予定が、全面真っ赤に塗りつぶされている。予定表に書きこんだことが実現したら、そこをひとつずつ塗りつぶしているのだそうだ。そうすることによって達成感があるし、まだ達成していないこともよくわかる。

また、単に予定を入れるだけではなく、5年計画、1年計画、週計画、1日計画のページがあり、それぞれの期間で何をやらなくてはいけないのか、つまり渡邉社長の期間別の夢が書かれているのだ。期間ごとに夢を具体的に描き、そこに向って努力するというのが、渡邉社長のビジネススタイルなのだ。渡邉社長の「夢に日付を入れる」という手帳を使った目標管理手法は、Date your dream システム手帳キットとして、一般に販売もされている。

ちなみに、私は手帳を目標管理に使おうと考えたことはない。もともと事業欲はないので、目標を決めて行動するということがないからだ。私のビジネススタイルは、「自分で決めた料金単価を下回らないかぎり、どんな仕事でも、先着順で受ける」ということだ。だから、いつもどんな仕事をするのかは、行き当たりばったりで、結局、自分が何の仕事をメインでしているのかがわらなくなってしまう。ただ、私はそれでいいと思っているのだ。

ダブルブッキング回避策として電子手帳に移行

このビジネススタイルで、ひとつだけ真剣にやらなければならないことがある。それは、ダブルブッキングをしないようにすることだ。仕事のなかでも、講演会はダブルブッキングのリスクが大きい。とくに、所属事務所が講演会のスケジュールを調整する場合と自分で知人からの依頼を受け付ける場合と2ルートを併用するようになってから、ダブルブッキングの可能性が大きくなった。

もちろん、自分だけで管理してもダブルブッキングの可能性はある。一度、大阪市内の同じ町内で、講演会を依頼されたのだが、じつは同じ日の同じ時間帯に同じ町内で2つの講演会を依頼されていたことがあった。私は、ふたつが同じものだと思い込んでいて、ダブルブッキングになってしまったのだが、その後始末は大変だった。

そこで、私は紙の手帳を捨て、電子手帳にスケジュール管理を移行した。ただ、事務所との二重管理があるので、基本的にはパソコンを使ってマイクロソフト・アウトルックで予定表を作成し、そのスケジュールデータを、ソニーのクリエというPDAにシンクロさせた。私と所属事務所のマネージャーが1台ずつクリエをもつという形に変えたのだ。

このやり方は数年続いたが、結局うまくいかなかった。なぜかというと、PDAをパソコンのアウトルックにシンクロさせることを、私がしばしば忘れてしまったからだ。最新でない予定表は、何の意味もない。そこに予定を入れるとダブルブッキングになってしまうからだ。

しかし、この1年、私のスケジュール管理は革命的に進化した。それはアウトルックの予定表の共有機能を使うようになったことだ。いまのアウトルックは、自分の予定表をサーバーのなかにため込んでおくことができる。そして、自分や自分が共有の許可を出した相手に対して、予定表をネットを通じて公開できるようになったのだ。

この仕組みを使うと、パソコンで予定表に書き込むと、ほぼリアルタイムで公開データに反映される。だから、外出先から最新のスケジュール表をいつでも確認できるようになったのだ。いまは、どこに出かけても、ネットにつながっているパソコンがたいていある。だから、予定表をわざわざ持ち歩かなくても、パソコンで予定表を確認できる。どうしても、パソコンがない場合は、自分のノートパソコンを無線LANでつないで、予定表をみることができる。

パソコンで予定やメモを見たほうが、はるかに見やすいし、情報量も豊富だ。だから、私はそのうち手帳はなくなるのではないかと思っている。ただ、じつは私はアウトルックの予定表を紙に打ち出したものもつねに携帯している。そのほうが手早いからだ。だから、かりに手帳が生き残るとしたら、パソコンから打ち出した紙をコンパクトに収納できるバインダーのようなものになっていくのではないだろうか。

プロフィール

三菱UFJリサーチ&コンサルティング客員研究員/獨協大学経済学部教授 森永卓郎